Knowing
2009/アメリカ/東宝東和/122分
出演:ニコラス・ケイジ チャンドラー・カンタベリー ローズ・バーン ララ・ロビンソン ベン・メンデルソーン ナディア・タウンゼンド D・G・マロニー アラン・ホップグッド エイドリアン・ピカリング タマラ・ドネラン トラヴィス・ウェイト
監督:アレックス・プロヤス
http://knowing.jp/
何も知らずに見たら無茶苦茶怖かった [90点] [参考:2]
このレビューはネタバレを含みます
ちまたでの評価はちょっと低いみたいですけど、シャマラン映画みたいという皆さんの評価を否定するわけではないですが、僕はこれすごく好きですねえ。とても心に残った一本です。
この映画、ホラー映画だったんですね。何の心構えも無しに見たので、無茶苦茶怖かったです。スピルバーグの映画で一番怖かったのが『未知との遭遇』だという僕ですから、これも怖かった。12月、ストーブもない部屋で見たので、背筋が凍るような思いで見ました。不気味なシーンが多すぎます。少年が、時々ささやき声を聞くのですが、このささやき声が僕は生理的にかなり怖かったです。ホラー映画の描き方としては、B級的な小手先のテクニックではなく、しっかりとA級映画らしく見せていて、かなりうまい部類だと思いますね。タイムカプセルの中に入っていた数字の羅列が災害を予言していたというストーリーも面白いです。見ているうちにすでに忘れていた最初のシーンが後半の伏線になっているところもうまいなあと思いました。
僕は何も予備知識を得ずに映画を見たから、予言の意味が全人類の滅亡だと知ったときにはかなり衝撃を受けました。「EEの意味が分かった」といってニコラスがベッドを持ち上げるシーンでは本気でゾゾッと寒気がしたものです。ところが、この映画、紹介文を読んでいると「人類滅亡の何たら」という風に始めからこの最大の秘密をネタバレしてるじゃないですか。最初からそこを知って見るのと、何も知らずに映画を見て突然知らされるのとでは全然恐怖の度合いが違ってくると思うのですが。
僕なんか、飛行機がいきなり墜落したところで、かなりびっくりしたんですけど、これって実は予告ですでに見せてたんですね。始めから飛行機事故があることを知っていたら待ち構えて見ると思うのですが、これは何の前触れもない突発的な出来事だということが面白いのに、それを先に知っていたら面白くもないでしょう。
この映画の評価が低いのは、要は宣伝の仕方に問題があるのではないかと思いました。かといってディザスター映画としての見せ場を予告で示さなければ客も集まらないだろうし、難しいところですよね。深夜のテレビ放送とかでたまたま何気なく見ていたら絶対引き込まれるタイプの映画と思うのですが。
ラストシーンには鳥肌が立ちました。ハッピーエンドというべきか、なんか生理的にこのラストも怖かった。『ホットファズ』ほどじゃないですけど、前半と後半で全然違う映画になってる構成も個人的に好きですね。一粒で二度おいしいというか。余韻が残ったので、また見たくなりました。
2009/12/06 07:50
シネマガ管理人
>kiraさん
知っているとつまらない映画ってやっぱりありますからね。
かといって知らなければみてもらえないので難しいです。
何も言わずに見てもらえたらなかなかの傑作なのに。
シネマガ管理人 (09/12/08 23:12)
2009年6月29日(月)、中央区立有馬小学校にて、『ノウイング』のPRイベントが行われ、初来日した子役のチャンドラー・カンタベリーが出席。イベントにはリア・ディゾン、安達祐実、さくらまやが参加した。
おっと管理人さんはなかなかの高評価ですね。
確かにこのジャンルの映画は予告編でいいところを出し過ぎていると本編を観たときの驚きが半減しますね。
かといって当たり障りのない予告編だと観客の興味をひかないし、一番予告編が作りにくいジャンルなのかもしれませんね。
kira (09/12/08 18:10)