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ベンジャミン・バトン 数奇な人生

The Curious Case of Benjamin Button
2008/アメリカ/ワーナー・ブラザース映画/167分
出演:ブラッド・ピット ケイト・ブランシェット ティルダ・スウィントン タラジ・P・ヘンソン イライアス・コティーズ ジェイソン・フレミング ジュリア・オーモンド エル・ファニング ジャレッド・ハリス 
監督:デヴィッド・フィンチャー
http://wwws.warnerbros.co.jp/benjaminbutton/

偏差値:60.2 レビューを書く 解説

ポータブルDVDによる車内鑑賞レビュー [75点]

通勤時間を活用して、ポータブルDVDプレイヤーによる地下鉄内鑑賞、モバイルPCによる地下鉄内レビュー執筆をしております。


序盤で察知した3っつのマイナス要件、

    1.ブラッド・ピットが 「ブラピ」 でなかった。
    2.監督の不可解な自制
    3.非連続的なキャラクター付けの予感

         を今作が改善していくのか否かが、ボクの鑑賞テーマとなりました。

そして、序盤早々に激しく心を動かされた

          「逆行する大時計」 による 芳醇なる映像世界が


ラストの8分において、

           怒涛のように押し寄せてくる快感に

                    身をまかせる鑑賞となったのです。



完成版はこちらまで、ネタバレ注意。

   ↓

http://ouiaojg8.blog56.fc2.com/blog-entry-95.html

2010/05/26 00:10

マーク・レスター

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人生を物語る映画 [95点] [参考:1]

※ネタバレを含むレビューです。
ベンジャミンとデイジー、二人の想いと人生が重なり逢いながら語られてゆく物語。

映画を見終わってまず感じたこと、それは「彼はなんて幸せな人なんだ」ということ。

タイトルにある「数奇」という言葉。

なんとなく「不幸」という感じが受けてしまいます。

たしかに波乱は多かったと思いますが、不幸ではなかったと思います。

人とは違う時間を過ごさなければならなかったけど、生まれてすぐに自分を理解し、生涯愛を注いでくれた母クイニーに出会い、変化をあまり気にしない場所で育ち、運命の人デイジーと結ばれ、その腕の中で人生を閉じた。

なんて・・・、なんて幸せな人生なんだ、そう思いました。

彼は、子供の頃から死という別れが身近にあったためか、「怒る」という感情表現が映画の中に出てこなかったように思います。

別れを受け止めた時、その瞬間を大事に生きるようになる。

彼を見ていると、そんなふうに思えてくる。

穏やかで寛容でありながら、変化を恐れず飛び込んでいく大胆さを合わせ持っているようでした。

僕は、この映画が大好きです。

壮大な人生の物語。

僕が特に好きなシーン。

ラストで、ベンジャミンの出会った人達がでてくるところ。

すっごくいい!

あと、名前を忘れた老女から教わったピアノで弾く曲がたまらなく好きです。

ちょっとしか聴けないけど、すごくいいんですよね。

この映画で話題になったのはブラット・ピットの若返りですが、デイジーを演じているケイト・ブランシェットの若い頃の姿も驚愕の美しさですよ。

まるで少女のよう・・・。

あれも映像技術のおかげなんでしょうね。

すごいです。

「人生を物語る映画」

まさに、この映画を見て僕が思った感想でした。

2009/12/30 23:32

depapepe

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運命って奴は不思議ですね [98点] [参考:1]

※ネタバレを含むレビューです。
老衰で今にも死にそうなケイト・ブランシェットが回想していく形で進められつつも、ブラッド・ピットの手紙を読んで行くという構成がうまく、久しぶりに映画の話術の妙味に興奮させられました。オスカーレースは僕ならこれに一票投じてますね。

一か所だけ、ベンジャミンが神の視点になるところがあります。それは愛する人が交通事故に遭うシーンで、それを偶然が重なって起きた事故であることを説明するシーン。人間の運命って、なんて奇跡的なのだろうと、そんなことを考えた映画です。

老人の姿で生まれ、年を取るたびに若返って行く見せかたも面白い。最初は若返って行くことすら気付いていません。映画を見る前は気持ち悪い人だと思ったけど、実際映画を見てみたらベンジャミンは普通の人間とまったく変わらない。こういう特殊な人間の姿を通して見ることで、普通の人間の一生が表現されているんですね。

ボタン会社の社長が父と知るシーン、ベンジャミンが彼女のもとを去って行くシーン、再会して「私はもうおばさんよ」と言われても彼女を抱きしめるシーン、年を取りボケて過去を忘れるシーン、結構切ない映画でした。

2009/12/09 04:07

シネマガ管理人

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逆に回り続けた時計の中で [90点] [参考:3]

素晴らしき人間賛歌♪

第一次世界大戦直後、1918年に生をうけた彼の壮大な人生の旅。
産まれながらに老人の肉体を持ち、親の愛も受けられず、苦難の人生を強いられます。
それでも多くの人の愛に囲まれ、人を愛することで、普通とは少し違った素晴らしく美しく、そして切ない人生歩んでいくのです。

彼の人生の中で非常に重要な時期を過ごす幼少時代(というか老年時代??表現が難しい^^)
普通の子供たちのように外で遊ぶことができません。逆に多くの老人たちの人生の最後を看取ることとなります。このことで、人生の一瞬一瞬を大切に生きていくことを覚えていきます。

その後、青年になり様々な旅を体験するベンジャミン。そんな中でも、昔からの幼馴染デイジー(ケイト・ブランシェット)のことを忘れることはありませんでした。
すれ違いながらも、引き合っている二人は・・・

印象的な場面は様々ありますが、幼少時代のテーブル下の1コマなどは丁寧に描かれてます。
また、ティルダ・スウィントンの存在感はすごいです。というか、ズルいくらいに美しき初恋を演じています。
男子的にはケイト・ブランシェットのありえないくらいの綺麗さに目が釘付けになるはずです^^
女子的にも若く魅力あるブラッド・ピットは素敵なはず。デヴィッド・フィンチャー監督がこの二人を如何に美しく撮るかということを模索した丁寧な演出になっています。

作品を見終えて、すっと爽やかで穏やかな感覚に包まれる傑作です。

連想作品:
「フォレストガンプ」
「ビッグフィッシュ」

2009/02/22 23:02

Good Luck

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時の流れは変わっても人生は変わらない [85点] [参考:2]

上映時間は2時間47分とかなり長い作品である。

しかし数奇な人生を歩んだ1人の男の生涯を描くにはこのくらいの長さが必要なのかも知れない。

精神はそのままで肉体だけが他人と逆の人生を歩むベンジャミン・バトン。

心は少年なのに心とは裏腹に思いどおりに動かない手足がもどかしい。しかし順序は違ってもそれは誰もが歩む道である。

歳とともに誰もが子供に帰って行くと言うが、文字どおりベンジャミン・バトンはそのような人生を歩んでいる。

考えようによってはそれはある1点を除けば羨ましい人生かも知れない。

若さと情熱がある時は地位もお金もなく、ある程度それらが手に入った時には若さと情熱がなくなる。それが通常の人生である。

しかしベンジャミンはそれらを手に入れてからも肉体はますます若くなっていく。

だがどうしても叶えられないある1点。それは愛する人と同じように生まれ、同じように成長し、同じように老いることである。

ベンジャミンの人生の中で、愛する人と同じ年代でいられるのは僅か数年でしかない。それが観ていて切ない。

だからこそベンジャミンはその大切な数年を力一杯輝くように生きている。

デヴィッド・フィンチャー監督はそんなベンジャミンの人生を描くことによって、人が老いて行くことを嘆くのではなく、周りの人と同じように生まれ、育ち、老いて行くことに感謝しなさいと言いたかったのかも知れない。

またこの作品はストーリーだけではなく、少年の心を持ちながら老人の体を持つベンジャミンそして老人の心を持ちながら青年の体を持つベンジャミンの生涯を演じたブラッド・ピットの演技と、それを可能にした驚くべきメーキャップを楽しめる作品でもある。

2009/02/18 20:01 (2009/02/19 20:07修正)

kira

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死から生に向かって。 [78点] [参考:1]

※ネタバレを含むレビューです。
老人の体で生まれ、年を重ねるほど体は若返っていく男の人生。

人とは違う体に生まれても、人生を謳歌する主人公の姿に心打たれました。

作中、娘に宛てた手紙は、そんな彼の言葉で語られることでより心に響くメッセージとなりました。

ネタバレになりますが、
最後、生の象徴と呼べる赤子の姿になった主人公とそれを抱く老婆。両者の姿は人生の両極端を表わしているのに、両者とも死に直面している。

物事に終末は必ず訪れる、どんな形であれ。
人はそれと向き合って、そこにたどり着くまでに何を成すのか、何を成さねばならないのか、考えさせてくれる作品でした。

2009/02/13 02:34

jake

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