日本一愛されるブサかわ犬”わさお”くんが上京 歌手デビュー30周年の薬師丸ひろ子と再会

薬師丸ひろ子

わさお

ブサイクなのに可愛い。日本一の”ブサかわ犬”として人気の秋田犬”わさお”くん(推定4才)が、2月13日(日)有楽町で社団法人日本ユネスコ協会連盟の特別大使犬”ワンバサダー”(ワンと大使を意味するアンバサダーを足した造語)に任命された。”わさお”くんはその人気が高じて、ついに映画デビュー。タイトルはその名も『わさお』(配給・東映。3月5日から全国公開)。タイトルからもわかる通り、まさに”わさお”くんのために作られた映画である。”わさお”くんは演技経験が全くなかったのにも関わらずタイトルロールを堂々と演じ切った。”ワンバサダー”の任命式には、他に錦織良成監督(49)、薬師丸ひろ子(46)、鈴木砂羽(38)、大沢樹生(41)、伊澤柾樹(9)、吉永淳(17)が参加した。

”わさお”くんは東京に来てからも、あちこち取材に引っ張り凧。在京キー局をハシゴする多忙ぶりを見せつけた。飼い主の菊谷節子さんは「東京に来て、天気が良くて暖かくて、わさおものびたみたい」と話していた。任命式では、犬の鳴き声を翻訳するiPhone用アプリ「バウリンガル わさお版」(株式会社インデックスより本日から無料提供開始)で”わさお”くんの気持ちを聞いてみたところ終始無言で感無量といった面持ちだった。

なお、社団法人日本ユネスコ協会連盟とは、世界遺産の保護と啓発を行う民間団体。”わさお”くんが大使に任命された理由は、全国的に老若男女に人気があることと、”わさお”くんが日本の自然遺産(日本には自然遺産が三つある)である白神山地に住んでいるからだ。

日本ユネスコ協会・野口理事長は「大使にワンちゃんを任命したのは初めてです」とニコニコ顔で任命状を読み上げると、さっきまでスフィンクスのように座って大あくびをしていた”わさお”くんはすっくと立ち上がって、大使任命を喜んでいるかのようだった。”わさお”くんは大使として、今後は世界遺産啓発CMなど多方面で活躍していく予定。いやはや人気者は忙しい。

ところで、『わさお』のもう一人の主人公は、セツ子役を演じた薬師丸ひろ子である。薬師丸は「動物も人間も幸せに暮らしていけたらというメッセージが伝わってくれたらと思います」と挨拶した。

薬師丸ひろ子は『今度は愛妻家』など、女優としての快進撃が続いているが、歌手としての顔も持っており、かつては映画と歌がワンセットのイメージだった。去年は20年振りにコンサートを行っており、歌手としての活動も積極的だが、『わさお』では30年前さながらに主題歌「僕の宝物」を歌っている。その瑞々しくピュアな歌声はデビュー当時そのまま。よりメロウになった薬師丸ひろ子の歌声が作品に心地良い余韻を残す。

今年は歌手デビュー30周年ということで、『わさお』公開に連動して、薬師丸ひろ子のベストアルバム『歌物語』がEMIミュージックジャパンより3月2日にリリースされることも決まっている(税込3000円)。人気を不動のものにした『セーラー服と機関銃』の主題歌はもちろん、『探偵物語』、『Wの悲劇』の主題歌や、『わくわく動物ランド』の「すこしだけ やさしく」、『なるほど!ザ・ワールド』でも使われた「時代」など全曲デジタルリマスタリングして収録する。もちろんブックレットは撮りおろし。初回特典ではサイン入りフォトカードを封入。『わさお』の主題歌まで網羅した2枚組アルバムとなっており、アイドル健在といった堂々たるアイテム。まさにファンにとっては垂涎の永久保存版となっている。

このアルバムを聴くと、改めて名曲揃いであることに感服させられる。有名作詞・作曲家にも恵まれ、いかに薬師丸ひろ子が理想的な年の取り方をしてここまで来たのかわかるだろう。その意味でも映画『わさお』は、薬師丸ひろ子にとって芸能生活における重要な作品に位置付けられていることがうかがえる。犬好きだけでなく、薬師丸ひろ子ファンにもぜひ見てもらいたい作品である。(文・澤田英繁)

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2011/02/14 3:36

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