2012
2009/アメリカ/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
出演:ジョン・キューザック アマンダ・ピート ダニー・グローヴァー オリヴァー・プラット タンディ・ニュートン キウェテル・イジョフォー
監督:ローランド・エメリッヒ
http://www.sonypictures.jp/movies/2012/
僕は好きですが [80点] [参考:2]
このレビューはネタバレを含みます
色々悪く言われている映画ですが、僕は好きですね。エメリッヒ監督の映画は、はっきりいって嫌いな部類のものが多いのですが、『インデペンデンス・デイ』と『デイ・アフター・トゥモロー』だけは結構お気に入りでDVDも持ってます。『2012』はこの系統の映画だったので久しぶりに楽しめました。『デイ・アフター・トゥモロー』を初めてみたときは「もしも自分だったら」なんてことを本気で考えたものですが、こういうありえない出来事でも、現実的に脳内シミュレーションさせてしまう説得力がエメリッヒの映画にはあると思います。
前半部は正直つまらなかったです。とにかく事件が起きるまでが長い。「洋画は最初はつまらないが後から面白くなる」という僕の父の言葉を思い出しました。滅多に映画を見ない僕の両親が珍しくこれを見に行ったというんですから、それだけ興味をそそるものがあったのだと思います。実際ヒットしてますし。ちなみに僕の母はノストラダムスの大予言を信じてた口です。
展開はご都合主義万歳ですよ。内容も『ディープ・インパクト』とか『宇宙戦争』の二の舞かと思ったり、相変わらずクサいし、「普通そりゃないだろ」と何度も心の中でつっこんでしまいました。エメリッヒはそういう部分さえしっかりしてくれれば、いつもどことなく漂う幼稚っぽさもなくなると思うんですけどねえ。
『デイ・アフター・トゥモロー』ではコヨーテに襲われるシーンがあって、氷河期と全然関係のない災難に見舞われるところが余計に思えたのですが、今回はその反省もあったのか、地盤沈下だけで全編描ききったところは英断だったと思います。
ちょいと珍しいキャスティングもエメリッヒ流。ジョン・キューザックがリムジンを運転しながら、いつもギリギリのところで逃げ切るところはお約束すぎてうんざりしたのですが、壊れゆくビルの合間を飛行機がぬって飛んでいく様など、なかなかかっこいいシーンもあり、ここまで来るとよくやったよと褒めたくなります。
面白くなるのは中盤から。もうここまでくると『ポセイドン・アドベンチャー』ですな。方舟を取り巻くパニックはかなり見応えがありました。仲間がどんどん消えていきます。まったく救いようがないですね。ここまで無茶苦茶にしたら、いったいどうやって締めくくるのかと興味津々で見ました。
この映画が傑作だと思ったのはラスト。あれだけ地球が滅茶苦茶になっても、地軸の位置が変わっても、地球はそれでもなお新たな大地となって自転を続け、そこにまた新たな生命を育むものがいるという多分H・G・ウェルズもびっくりの宇宙哲学的な展開。地球の一生に比べたら、人間の一生なんて本当に一瞬なんだよなあと、宇宙規模の物さしで測りたくなる映画。そしてやっぱり人に必要なのはホーム、衣食住の住ですよ。隆起したアフリカ大陸の映像に『ウォーリー』にも似たSF映画の醍醐味を見ました。年号が西暦2012年ではなく、0001年と表示されるテロップにはしびれたなあ。
エメリッヒの映画は『デイ・アフター・トゥモロー』にしろ、ラストが実に勇壮で希望に溢れ、気持ちが良いですよね。とても余韻が残りました。つっこみどころはいっぱいあったけど、予想以上に面白かったので僕的には満足してます。
2009/12/03 02:56
シネマガ管理人
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