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2009/日本/東宝/125分
出演:織田裕二 天海祐希 戸田恵梨香 佐藤浩市 大塚寧々 伊藤淳史 小野寺昭 平田満 佐野史郎 中井貴一 サラ・ブライトマン 福山雅治 
監督:西谷弘
http://www.amalfi50.jp/

偏差値:56.8 レビューを書く

青島から黒田へ [85点] [参考:2]

全くの個人的な見解であるが、このところの織田裕二は『踊る大捜査線』の青島刑事のイメージを払拭しようと必死になっているような気がしていた。

あれだけのヒットドラマ&大ヒット映画の主人公を演じたのだから観る側に与えたインパクトも相当なもので、織田裕二=青島刑事と観られるのは仕方がないと思う。

しかし007のショーン・コネリーがそうであったように当の本人にとっては固定されたイメージで見られるのは嫌なものなのだろう。

そのため『県庁の星』のスーパーマーケットに派遣される県庁職員や『椿三十郎』の妙に明るい凄腕の浪人などの役柄を演じてきたが、観ているこちら側に先入観があるためかちょっと青島刑事っぽいなと思えることも多かった。

そんな中、本作で彼が演じるのはマンガ的で熱血サラリーマンの青島刑事とは正反対の、常にクールで緻密な分析をしながらも行動力のあるエリート外交官の黒田康作であり、織田裕二の新たな魅力を感じさせる役柄であった。

映画は推理サスペンスものなので詳しくは書けないが、誘拐された天海祐希の娘の捜索を進めるうちに黒田康作がたどり着いたある真実とは…と言ったもので、そこに至るまでの展開がどうなるのかが楽しみな作品である。

また全編イタリアロケを行ったと言うだけあって、各地の名所が観られるのであるが、単なる観光名所的に映されるのではなく、そこを舞台とした犯人との駆け引きなども見ごたえが十分であった。

その他にもテレビドラマでは強気のお姉さま的な役柄の多い天海祐希が、本作では娘を誘拐されて狼狽する母親役を熱演しており、テレビとはまた違った彼女を観ることができるのも見所の1つである。

この映画の黒田康作は単なる外交官ではなく何やら特命を帯びた別の顔があるようなやり取りが時折り見受けられるのだか、本作が大ヒットして黒田康作の本当の顔が明らかになる第2作目が作られることを願っている。

2009/07/21 19:54

kira

参考になりましたか?

本当に第2作を期待してしまいますよね。
福山雅治のシーンも増やして、声の主(あの人)も登場して、って妄想はいくらでも膨らみます。。

Good Luck (09/07/29 00:41)

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