2009/日本/ギャガ・コミュニケーションズ/129分
出演:玉木宏 山田孝之 石橋稜 石田ゆり子 山本裕典 山下リオ 鶴見辰吾
監督:岩本仁志
原作:手塚治虫
プロデューサー:松橋真三
http://mw.gyao.jp/
(データベース登録者:キキョウ)
玉木宏は悪役が似合う [80点]
TVドラマや映画ではほのぼのした感じで、悪役を演じている記憶がなかった玉木宏であるが、本作での悪役ぶりが意外や結構似合っていた。
先日は『真夏のオリオン』で乗組員の命を大切にする潜水艦の艦長役を観たばかりなのでこのギャップにはかなり驚いた。
ちょうどマイカル加古川では本作と『真夏のオリオン』を同時に公開しており、玉木宏ファンが1日で両方の作品を観たら相当驚くのではないだろうか。
ところで肝心の映画の方であるが、復讐型サスペンス映画としてはよく出来ていると思った。
特に前半の誘拐劇から中盤のMWの正体が明らかになるあたりまではなかなか緊迫感があり、玉木宏演じる結城美智雄の非情な悪役ぶりもあって次の展開がどうなるのかが楽しみであった。
少し残念だったのはMWの正体が現代ではあまり意外性がなかったことと、終盤が他の映画でもよくあるような展開になっていたことである。
かの手塚治虫大先生の原作マンガは読んでいないのでそれと比べることは出来ないが、原作はもっと猟奇的な主人公による復讐劇であるらしい。
そのためそのまま映画化することはおそらく困難であるため、ストーリーや人物描写もかなり変更されているのではないだろうか。
映画にも手塚治虫原作ではなく、原案と出ていたような気がしたが、原作とはどう違うのかが気になるところである。
もう1つ意外だったのは親友であり命の恩人でもある主人公の復讐を何とか止めようと苦悩する神父・賀来裕太郎を演じる山田孝之の神父役が結構似合ってたことである。
映画の公開直前にTVで放映された『MW-ムウ-第0章~悪魔のゲーム~』が何だかよくわからない話だったので、映画を観るのをどうしようかと思っていたが、映画版『MW-ムウ-』はなかなか楽しめる作品であった。
やはり原作が気になるので、近いうちに手塚治虫大先生の原作マンガを読んでみようと思っている。
2009/07/07 00:12 (2009/11/07 06:45修正)