カプリコン・1 (名作一本)

1977年イギリス映画
監督・脚本:ピーター・ハイアムズ
音楽:ジェリー・ゴールドスミス

出演:
ジェームズ・ブローリン、
エリオット・グールド
 

 この前テレビで「アポロ11号の月面着陸はやらせだった」という特番をやってて、僕はとてつもないショックを受けました。あれからもう夜も眠れなくなりましたよ。
 人類が月面に到達したというのは、人類史上最大のビッグニュースでした。この功績は世界中の人々に大きな希望を与えたはずなのですが、これが国家規模の大嘘だったというのです。しょせん人類が月に行くというのは夢のまた夢だったのでしょうか? じゃあ僕らが信じてきた歴史はどうなるのでしょうか? 真相はいかに? ・・・・ま、ニュース沙汰じゃないんだし、インチキくさい特番の中だけの話なので、ここで取り立てて騒ぐほどのことじゃないんですけどね。なはは。

 さて、アポロ11号の映像をリアルタイムで見た人は、当時「信じられない」と自分の目を疑ったそうですが、そこから発想して作られた映画が「カプリコン・1」です。

 「カプリコン・1」は、初の有人火星着陸が、実はNASAの仕組んだヤラセだったという話です。
 宇宙飛行士たち自身もNASAに騙されていて、発射の日まで何も知らされていませんでした。宇宙飛行士たちは、発射前になって突然、砂漠の真ん中の秘密基地に、わけのわからぬまま閉じこめられてしまいます。そこにあったものは火星に見立てて作られた撮影用のセットでした。偽の放送に、世界中の人たちが騙されます。
 宇宙飛行士達は、口封じで殺されるのではないかと直感して秘密基地から脱出し、砂漠の中をひたすら走って逃げます。しかし1人、また1人と捕まって、果たして最後に1人残った宇宙飛行士は逃げられるのでしょうか・・・というのが内容です。

 監督は後に「タイムコップ」、「レリック」などを撮るピーター・ハイアムズです。「カプリコン・1」はまだデビューして間もない頃の作品ですが、この頃から娯楽センスに長けていて、なかなか見応えのあるサスペンス・シーン、アクション・シーンを見せてくれます。脚本もハイアムズが書いていますが、ひょっとするとハイアムズ自身も、アポロ11号の月面着陸に不信を抱いていたのかもしれませんね。でも、本作の撮影には、NASAが協力しているんですよ。

 ちなみに、88年にはアポロ月面探査を追ったドキュメンタリー映画「宇宙へのフロンティア」が製作されていますので、そちらもお薦めです。

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