エイリアンVSプレデター (レビュー)
吸血鬼映画には、定番のルールがあります。人間の生き血を吸い、十字架に弱いです。吸血鬼は架空の怪物なのに、驚くべき事に、どの吸血鬼映画でもこのユニークなルールが頑固に守られています。水戸黄門の印籠と同じく、定番のことをやるから胸がすくのです。 エイリアンとプレデターもまさにユニークなルールの宝庫です。エイリアンの生き血が強力な酸だということ、プレデターが赤外線しか見えないこと、一人ずつ敵を殺していくこと等々です。「エイリアンVSプレデター」では、サービス精神たっぷりに、両シリーズお決まりのパターンを何の説明もなしにこれでもかこれでもかと見せつけて、大いに盛り上げようとしています。しかし、そこに専念するあまり、上映時間がパンクしてしまい、中身のない薄っぺらな内容になってしまったのが悔やまれます。両シリーズを何とかしてこじつけた遊び心は買うのですが、両シリーズに相当な愛着がなければ、見るに耐えかねる1本と言わねばなりません。(★★★)