ナショナル・トレジャー (レビュー)

ダイレクトレビュー「ナショナル・トレジャー」 僕の敬愛するジェリー・ブラッカイマー氏の最新作です。「ザ・ロック」「コン・エアー」など、絶品の娯楽映画を作っているだけに、期待しすぎたせいか、そのチマチマした地味な内容には少し興ざめしてしまいました。いわゆるキッズ向けの謎解き宝探しアドベンチャーなのですが、舞台が現代のワシントンDCのド真ん中というところがこれの新しいアイデアでして、どちらかというと計画的な泥棒映画のノリなので、その地味な緊張感を重点に楽しめば吉かと思います。ストーリーはなかなか練られているのですが、観客が考える前に話の方が進んでしまうので、何か「流されている」気持ちにさせるのは印象薄いです。 ニコラス・ケイジはすっかり娯楽映画俳優に落ち着いた感があり、昔よりも好きになりました。ブラッカイマーとのコンビは今後も続けてもらいたいです。ショーン・ビーンは無駄な殺生はしないけれでも悪賢く、キッズ映画らしい悪役ぶりが板についていました。クリストファー・プラマーほか、ベテラン勢の貫禄のある演技も楽しめました。(★★★1/2)

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