100年前のクラシック映画から映画史を読み解く


この映画を観ずに死ねるか (コラム)

この映画を観ずに死ねるか(PLAYBOY誌より)

(前置き)
PLAYBOY誌(集英社)2004年1月号で、映画に関するおもしろいアンケートをやっていたので、僕も真似したくなってきました。アンケートの内容は、
Q1.今まで観た映画の中で、最も好きな映画は何ですか?
Q2.今まで観た映画の中で、いちばん泣けた映画は何ですか?
Q3.今まで観た映画の中で、最もセクシーだと思った映画、あるいはセクシーだと思った女優は?
Q4.一般的な評価は低いけれど、自分ではお気に入りの1作は何ですか?
Q5.「死ぬまでに観ておくべき(友人や若い世代に薦めたい)映画」は何ですか?
というもの。今の(あくまで今の)僕だったら、こう答えていたと思います。

(管理人のアンサー)
A1.「チャップリンの殺人狂時代」
A2.「素晴らしき哉、人生!」
A3.ソフィア・ローレン
A4.「バリー・リンドン」
A5.「男はつらいよ」シリーズ



 まず一番好きな映画。これは僕が19歳のころからずっと不動の1位の「殺人狂時代」。これは話せば切りがないです。陳腐な言い方ですが、この作品には映画のすべてがつまっていると思います。
 泣いた映画についてですが、実は僕は映画を観ても泣かない男なので、「泣いた」というよりは「感動した」作品を挙げさせてもらうと、やっぱりキャプラ映画になります。「失はれた地平線」の神秘的なストーリーにはじーんときましたし、「群衆」のゲーリー・クーパーの演技にもうるうるしましたが、「素晴らしき哉、人生!」は文字通り、僕に人生の素晴らしさを教えてくれた作品として、別格のお気に入りです。人生っていいなぁと大まじめに叫びたくなる映画です。こんなにラスト盛り上がるハッピーエンディングは他にないですよ。ジェームズ・スチュアートがバカみたいに町中を走るシーンがあるんですが、何度観てもいいですね。今でも僕は落ち込んだときはこれを観て、元気をもらってます。
 セクシーだと思った映画。難しい質問で、パッと思いつきませんが、最近観た映画では「8 mile」の工場でのラブ・シーンにはムラムラしたかな。
 役者では、男ならクリント・イーストウッドですが、女優ならソフィア・ローレンとマリリン・モンローです。二人ともセックスシンボルみたいに言われていますが、そんな大げさなものじゃなくて、しぐさとか表情とか単純に可愛かったですね。ローレンのユニークさは唯一無二でしょう。昔はこんなごつい女のどこがいいのかと思ってましたけど、今ではもうあのムチムチの虜ですよ。もちろん、演技のうまさも認めてます。最近の女優では断然アンジェリーナ・ジョリーですね。あの太いくちびる。あんなにイヤらしい女優がいるなんて。

 「バリー・リンドン」は、あまり認められていない作品だけど、本当はもっと高く評価されてもいいと思うんです。キューブリックの作品はマニアックな人気があって、支持率が高いですが、これだけ避けられてませんか。評価が低い原因はライアン・オニールの演技がその時代に合ってないからだといわれていますけど、むしろ僕はオニールの悩ましげな表情が良かったなあ。
 死ぬまでに観ておくべき映画は、あえて寅さん。爆笑コメディですが、描かれていることはすごくリアルで、切実ですよ。寅さんは必ずマドンナにふられて終わり。人を好きになって、失恋するまでの過程をありありと見せていくのが「男はつらいよ」シリーズです。ハリウッド映画の恋愛は過程が描き切れてない。いきなり男女がくっついて、おもしろくないです。結果よりも過程をありのままに見せた方がおもしろい。ハリウッド映画に食傷気味という人は、寅さんは心機一転、ぜひおすすめです。

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