ブラッド・ピット来日 『マネーボール』記者会見に出席

『マネーボール』

11月10日(木)、ブラッド・ピットが、グランドハイアット東京で行われた『マネーボール』の記者会見に出席した。『マネーボール』は、米メジャーリーグで、貧乏球団アスレチックスを常勝軍団に作り変えた男ビリー・ビーンを描く感動の実話である。ブラッド・ピットは主演とプロデュースを兼ねる。来日したのは『イングロリアス・バスターズ』以来2年ぶり。家族も連れて来ており、会見前日には『ベンジャミン・バトン』以来、約3年ぶりに妻アンジェリーナ・ジョリーと一緒にレッドカーペットを歩いた。

会見の内容は以下の通り。

Q:試写を見た観客から野球に興味がないけれどとても面白かったという声がたくさんあがっていました。そのことについてどう思いますか?

A:まずは告白しなければならないのですが、僕もあまり野球を知らないでこの作品をつくりました。野球界というのはこの映画の背景としてあるものです。これは正義の話であり、負け犬というレッテルをはること、そして失敗や成功といった価値観は正しいのかどうか、そういうことを問う映画だと思います。

Q:演じられたビリーが試合を見ないように、何かジンクスをお持ちですか?

A:ビリーが試合を見ないのは、見てしまうと余計な感情移入をしてしまい後で冷静な分析ができないからですが、確かに野球にはジンクスは付きものですよね。僕はひとりで飛行機に乗る場合は、家族の何かを持って乗るようにしています。それが僕のジンクスです。

Q:世界は大きなお金の力で動いているように思いますが、ビリーが巨大な力に勝てたのはなぜだと思いますか?

A:ビリーはただの勝ちにこだわっているというより、同じ土俵で公平に戦い、試合を勝ち取りたいんだと思います。財源力があまりに違うチーム同士が戦うことは不公平で、そこからビリーはいかに勝つかを考え始め、150年続いたルールや古いスカウティングのしきたりは果たしてそれが今通用するのか?成功と敗北は何で決まるのか?を突き詰めていきます。そして数字によって今まで価値がないとされていた人材に価値を見出していく、発掘していくのです。

他人から植え付けられた価値観があり、自分もその価値観によって左右されてしまい、自身の本当の価値を見出せなくなってしまうことがあります。たしかにお金が支配している世の中だと思うけれど、ビリーはその瞬間瞬間の成功で決めるのではなく、その成功が次の敗北に繋がっている場合もあって、でもその敗北から学んで次の成功に繋がる、つまり続いているんだということを重要視しています。その続いているという観点が欠けているのが、今のわれわれの価値観の欠点だと思います。ビリーが求めている勝利は新聞の見出しになるようなものではなく、自分自身のとても"私"的な勝利。そこに僕は非常に尊敬と敬意を表します。

Q:失業率が下がる今、若い人にGMとして何を伝えたいですか。

A:この映画のテーマであることですが、まず常識とされていること、仕事場でも例えば選挙の投票システムでもですが、果たしてそれがいいのか疑問をもつことが大事だと思います。もし今車を発明するとしたら、燃料は石油にするのか、でもそれは環境破壊になるから止めよう、と今なら考えますよね。アメリカも企業の利益ばかり優先され、状況は良くありません。でもそのフラストレーションを一瞬だけ放つのではなく、システムを問い、その解決策を見出すことが一番大切だと思います。

Q:最後に一言どうぞ。

A:これまでこの映画の深刻な部分を語ってきましたが、シリアスではなく笑いの部分もある映画なんです。楽しんでいただけると思います。僕は楽しみましたよ。

野球のファンの皆さんには、こんなに美しい映像みたことないと思います。それはベネット・ミラー監督のおかげです。そしてソニー・ピクチャーズ エンタテインメントの会長エイミー・パスカルには、他のプロデューサーだったらもう諦めてしまうような状況でも粘り強く続けてくれて、こういうかたちで公開することになり、とても感謝しています。

最後に、東日本大震災で被災された皆さんに心からお見舞い申し上げます。皆さん一生懸命復興している姿はとても価値があり、インスピレーションを受けています。僕は世界中の色んなところに行きますが、世界中で日本の粘り強さについての話を聞きます。絶対忘れていません。みなさんの生きる力、復興にかける思いにとっても影響されています。

『マネーボール』は丸の内ピカデリーほか全国公開中。

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2011/11/13 23:41

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