『シャーロック・ホームズ』で親日ぶりをアピールしたジュード・ロウ

ジュード・ロウ1

2月18日(木)、六本木にて、『シャーロック・ホームズ』のジャパンプレミアが行われ、レッドカーペットにジュード・ロウ(37)が登場した。

『シャーロック・ホームズ』は、ご存知、アーサー・コナン・ドイルの小説を映画化したもの。シャーロック・ホームズという名探偵が得意の推理で犯罪事件を解決していくこの人気小説は、世界中にシャーロキアンというファンを生み、昔から愛され続けている。シャーロック・ホームズというキャラクターは、実に映画化された回数が世界で最も多い架空の人物としてギネスにも認定されている。チェックの帽子にコート、虫眼鏡にキャラバッシュパイプという装いは、小説ではなく、これまで何度も舞台化・映画化されているうちに定着したイメージ像であった。「ロンドン」と聞くとシャーロック・ホームズの映画に出て来る町をイメージする人も多く、これまで培われたイメージの影響力は計り知れない。このあまりにも有名なキャラクターを一癖も二癖もある英国気鋭の監督ガイ・リッチーが映画化したものがこれ。ホームズはファンが多く、ある意味、思い切った演出には危険も伴うわけだが、あえてガイ・リッチーはチャレンジに出た。ホームズが天才的な推理で難題を解決していくミステリー映画の要素はそのままに、爆発シーン、格闘シーンなど、アクロバティックなアクションをたっぷりと盛り込んで、極上のエンターテイメント作品に仕上げたのだ。

パイプで有名なダンヒルのイメージモデルでもあるジュード・ロウは「原作に忠実。それでいて新しいシャーロック・ホームズのイメージを作り上げている」と話しているが、「原作に忠実」というのは、ホームズが実は武術に長けていることが原作で描かれていながら、それまでのホームズ映画ではそこが描かれていなかったことについて指摘しているのだろう。また、これまでの映画で描かれて来たホームズは、キャラバッシュパイプのイメージが強かったが、実は原作では一度もキャラバッシュパイプという単語は出て来ない。つまりこれもこれまでの舞台劇や映画がお約束のように勝手に作ってきたイメージでしかなかったわけで、ガイ・リッチーはそういった諸々のイメージを一旦全部リセットして、実に洒脱でユーモラスな「変人ホームズ」を作り出した。演じるロバート・ダウニーJr.は長い間低迷していたが、『アイアンマン』がヒットして、それまでが嘘だったように今最ももてはやされるスターになった。各誌がこぞって選出した「セクシー俳優ベスト」にも当たり前のようにTOP5にランクインするほどの人気者だから、これまでのホームズのイメージとは全く違うセクシーでちょっぴり危険な香りのするホームズになったと言える。アメリカ人でありながらも見事にイギリス人の代名詞的キャラクターを演じきったダウニーJr.はチャップリン以来のはまり役で、見事今年のゴールデングローブ賞のコメディ部門主演男優賞に輝いた。

ホームズの相棒のワトソン医師といったら、これまでの映画では中年以上のイメージが強かったが、原作によればホームズとはあまり年の差がないため、ダウニーJr.同様にセクシー系美男俳優ジュード・ロウが演じることになった。英国人独特の皮肉のきいた台詞回しもイギリス人のジュード・ロウにはお手のものだ。

ジャパンプレミアでは、夜7時、冷たい風の吹く中、長い沈黙を破ってジュード・ロウが颯爽と登場。スーツに胸毛というこのダンディさ。レッドカーペットの階段をすたすたと下りると、待っていたファンに手を振り、「ヘイ・ジュード」の呼びかけに笑顔で答えた。スピーチではイギリス訛の英語で「日本に戻って来られて嬉しいです。日本は外国で一番好きな国かもしれません」と挨拶した。

主役ダウニーJr.は2年前に『アイアンマン』のPRのために15年ぶりに来日したが、その時には日本について特に何もコメントしておらず、今回は残念ながら欠席。ダウニーJr.はあまり日本に興味がないのかもしれない。それに対し、ジュード・ロウが親日家というのはどうやら嘘ではなさそう。彼はロンドンプレミアの日に「日本は僕の大好きな国だからジャパンプレミアには必ず行くよ」と約束しており、今回はその約束をちゃんと守っての来日となった。確かに「外国では一番好きかもしれません」というちょっとあいまいな言い方が建前ではなく本音らしいと言えなくもない。アメリカよりも日本を一番に選んでくれたことを思うと、日本人としてはちょっと嬉しい話である。

ジュード・ロウは「ホームズとワトソンは夫婦みたいなもの。愛し合ってるんだ」ともコメントしていたが、これは変な意味ではない。一時期、この映画のホームズとワトソンが同性愛者として描かれているとしてシャーロキアンから続編の反対を求める運動が起きたが、実際のところはダウニーJr.がまいた冗談でしかなかったわけで、本編は大人から子供まで安心して見られる娯楽大作になっている。

ところで、シャーロック・ホームズといったら探偵ものの原点として、その後に様々なフォロワーを生んできたが、日本が誇る『名探偵コナン』もコナン・ドイルの申し子の一人。急きょジャパンプレミアにかけつけたコナン君は、ジュード・ロウを目の当たりにして大喜びしていた。客席にはモデルの加賀美レイナの姿も見られた。

シャーロック・ホームズ』はワーナー・ブラザース映画の配給で、3月12日(金)より丸の内ルーブルほか全国公開。(文・写真撮影:澤田英繁)

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2010/02/20 2:40

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