ペネロペ・クルスの赤いドレスに注目『抱擁のかけら』
ペドロ・アルモドバル監督の最新作『抱擁のかけら』がいよいよ2月6日から公開される。この作品の魅力について考えてみよう。
今『サヨナライツカ』が話題になっているが、『抱擁のかけら』もこれと同系統の映画と言えるだろう。この間、中山美穂が「次はスペイン映画に出たいです」と語っていたが、『抱擁のかけら』を見るとそれも思わず納得してしまうのではないだろうか。
ペネロペ・クルスがもうとにかく美しくて。人気の映画女優の役で、次々と衣装を変えて登場するが、どれも見事な着こなしぶりである。カメラテストのシーンでは何度も後ろを振り向いて見せるのだが、そのとき髪のなびき方が、なんと美しいんだとため息がでる。プラチナブロンドのウィッグをつけて出て来たときなど、本当に魅惑的である。彼女が映画監督と激しく愛し合うところで「狂おしいわ」というシーンがあるが、このなんたる艶めかしさ。映画はやっぱり女優の美で決まるものだと再確認させられる。しかしこれだけで終わらせないのがアドモドバル監督で、後半からストーリーはガラリと一変し、愛憎渦巻くドラマの中に、人生の讃歌を持たせた奥深い内容になっている。
1月28日に一ツ橋ホールで行われた試写会では、トークショーのゲストとして山本モナ(33)が迎えられた。映画を意識して真っ赤なドレスを着て登場したモナは「ペネロペの衣装が魅力的です。赤いスーツが着て出て来るシーンがあるのですが、とても素敵でした。やっぱり女性は30代なんだなと思いました」と同世代の女優の美に共感していた様子。モナのおすすめシーンは海岸で後ろから抱擁されるシーンだという。
『抱擁のかけら』は、松竹の配給で、2月6日(土)より、新宿ピカデリー、TOHOシネマズ六本木ヒルズ他全国ロードショー。(澤田英繁)
2010/02/01 14:50