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2007/アメリカ/ムービーアイ/107分
出演:ジョン・キューザック サミュエル・L・ジャクソン メアリー・マコーマック 
監督:ミカエル・ハフストローム
原作:スティーヴン・キング

偏差値:57.4 レビューを書く 解説 予告を見る

遊園地のお化け屋敷的な恐怖映画 [75点] [参考:1]

このレビューはネタバレを含みます

怖い怖いと評判だったので期待し過ぎていたせいか、思ったほど怖いとは感じなかった。やはり映画は先入観なしで観るのが一番のようである。

ホラー映画にはいろいろな怖がらせ方があるが、本作にはモンスターが出るわけではなく、1408号室の部屋自体に邪悪が満ち溢れており、主人公を恐怖のドン底に突き落とすのだか、この手の映画が好きな人なら楽しく怖がることのできる作品である。

何となく既知感を覚えたのは超常現象が起きる設定が『家』に似ていたためであり、部屋に入った者が出口を見つけられなくなるのは『CUBE』を連想させるからだろうか。

得体の知れないモンスターは出ないが『リング』や『女優霊』などのJホラーと比べるとやはり怖がらせ方がストレートであり、ホラーの好みによっては好き嫌いが分かれる作品でもある。

意外と早くジョン・キューザックがギブしたのには笑ってしまったが、ところがどっこい1408号室に巣くう邪悪は彼をいたぶり続け、自ら死を選ぶこと以外の選択肢を与えようとしないのが観る者の恐怖感を増幅させている。

ここで残念だったのは主人公が見る過去にこの部屋で自ら命を断つ人々の姿がやや透き通った走査線の粗いテレビ画像のように描かれていたことで、電気的でリアリティーのない映像にちょっと興醒めしてしまった。

ここはやはり『シックス・センス』のようにそのままの亡霊の姿で現れた方が怖さも倍増したと思うのだがどうだろうか。

1408号室にいる邪悪が主人公の一番思い出したくない記憶をこれでもかと見せつけるのには怖いと言うよりも主人公が哀れに思えて仕方がなかった。本当にこの部屋に巣くう邪悪は嫌な奴である。

サミュエル・L・ジャクソンが演じるこのホテルの支配人は実にハマり役で、彼がいるだけでいかにも怪しげなホテルと感じてしまうのだが出番が少なかったのは意外であった。

いやあまり出しゃばり過ぎるとある意味1408号室の邪悪よりも目立ってしまうので、もう少し見たいと思わせる程度に登場した方がより効果的なのだろう。

そして主人公は無事に部屋から抜け出せたのか、部屋に取り付かれたままなのかのラストの解釈は観る人によって分かれるところであるが、どう解釈するかは実際に『1408号室』を観て判断していたたきたい。

とりあえず昨日泊まったビジネスホテルではジョン・キューザックのような経験をしなかったことは幸運であった(笑)

2009/08/28 00:13

kira

参考になりましたか?

僕が心に思ってるまさにそのままのことをこうして文章にしてもらったのでスッキリしました。あの走査線は僕も興ざめでした。僕とkiraさん感覚似てるかも。

シネマガ管理人 (09/08/28 02:14)

あの走査線のある映像は製作者は意図するところがあったんでしょうが、映像的というか緊張感の持続には逆効果だったように思いました。

それにしても管理人さんとは映画の趣味は違うと思いますが(笑)、感覚が似てるとは嬉しいですね。

kira (09/08/29 12:02)

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稲川淳二の怪談話みたいに怖い『1408号室』

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