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Terminator 2: Judgment Day
1991/アメリカ/137分
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー リンダ・ハミルトン エドワード・ファーロング ロバート・パトリック 
監督:ジェームズ・キャメロン

偏差値:63.2 レビューを書く

全てはこれで終わるはずだった [95点] [参考:1]

前作から7年、おそらく当時の最先端であったCG技術を使い、前作でジェームス・キャメロン監督が果たせなかった映像を完成させた作品である。

並みの監督なら嬉々としてCGを全面に押し出した作品を作るのだろうが、CGは必要最小限にとどめ、あくまでも実写とミニチュアこだわった映像が本作をより迫力あるものに仕上げている。

前作との大きな違いは3つ

ただ逃げ惑うだけだったサラが再び来るであろうターミネーターの襲撃に備え体を鍛え戦う女になっていること。

未来の指導者となるべきジョンが生まれたためターミネーターが狙うのはサラではなくジョンの命であること。

そして現代のジョンの命を守るために未来のジョンが送り込んだのが、前作で観客を恐怖のどん底に落とし入れたT-800ことシュワルツェネッガー型のターミネーターであること。

序盤から見せるこの意外な展開が本作が面白くなることを予感させてくれる。

T-800の恐怖を知らないジョンは強いボディガードができたと喜ぶが、その恐ろしさを知っているサラが再びT-800と出会った時の恐怖におののく表情がいい。

そして今回の最大の敵となるのが液体金属で作られた変幻自在の新型ターミネーターT-1000であり、前作との違いを出すためかシュワルツェネッガーとは真逆の一見どこにでもいそうな人間型であるところに設定の上手さを感じる。

見た目は普通の人間であるがジョン抹殺のためには手段を選ばない冷淡なT-1000を演じたロバート・パトリックも正にはまり役である。

またジョンを守るためならこちらも手段を選ばないシュワルツェネッガーもあらゆるものをぶっ壊し、前作の10倍140億円の巨費をかけて作られた映像は迫力満点である。

ストーリーに前作のような理由も分からないまま追い詰められる恐怖感はないものの、無敵の新型T-1000(どんなに壊れても液体金属のためすぐに再生するのだ。)に旧型T-800とサラたちがどのような戦いを挑むのかが最大の見所である。

また父親を知らないジョンはT-800に父親にも似た感情を抱くようになり、感情を持たないはずのT-800が人間のそれを理解できたときのセリフが泣かせてくれる。

そしてスカイネットを完成させないために最後にT-800とサラとジョンが取った選択には何度観ても涙が出てくる。

まさかあの『ターミネーター』の続編で泣かされるとは思ってもいなかったが、シュワルツェネッガー、カッコよすぎるぞ。

ジェームス・キャメロン監督は前作と本作でターミネーターの全てを語り尽くしたとして言っており、『T1』を観たのなら絶対に観逃してはいけない作品である。

2009/06/25 20:12 (2009/11/07 06:06修正)

kira

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