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英国王のスピーチ

The King's Speech
2010/イギリス・オーストラリア/ギャガ
出演:コリン・ファース ジェフリー・ラッシュ ヘレナ・ボナム・カーター ガイ・ピアース ティモシー・スポール デレク・ジャコビ ジェニファー・イーリー マイケル・ガンボン 
監督:トム・フーパー
http://kingsspeech.gaga.ne.jp/

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スピーチができない男が、国王になった─。
吃音に悩む英国王ジョージ6 世が自らを克服し、国民に愛される本当の王になるまでを描いた感動の実話。

 幼い頃から吃音というコンプレックスを抱え、自分を否定しながら生きてきた男がいる。内気な性格から人前に出ることが最も苦手なこの男が、国王になってしまった。“王冠を賭けた恋”のために王位を捨てた兄の代わりに、望まぬ座についたジョージ6 世、現在の英国女王エリザベスの父だ。
 何人もの言語聴覚士の治療を受けても一向に改善しない夫を心配して、妻のエリザベスはスピーチ矯正の専門家ライオネルを訪ねる。固く閉ざされた心に原因があると気付いたライオネルは、独自の治療法とその率直な性格で、王の気持ちを解きほぐしていく。折しもヒトラーの率いるナチスドイツとの開戦を余儀なくされ、揺れる国民は王の言葉を待ち望んでいた。王は国民の心をひとつにするべく、渾身のスピーチに挑むのだが──。
 これは、深く傷ついた心を抱えた一人の弱い人間が、様々な困難を乗り越えて、国民から信頼される、強く優しい王になるまでを描いた真実の物語である。その陰には、型破りのセラピストとの出会いと、彼との身分を越えた友情、何があっても王を支える妻の愛情があった。
 ジョージ6 世に扮するのは、『シングルマン』(09)で数々の賞に輝き、アカデミー賞にノミネートされたコリン・ファース、ライオネルには『シャイン』(95)のオスカー俳優ジェフリー・ラッシュ、妻のエリザベスには『アリス・イン・ワンダーランド』(10)のヘレナ・ボナム=カーターという名だたる3 人の演技派俳優による贅沢なアンサンブルが実現した。他にも、『ハリー・ポッター』シリーズの名優マイケル・ガンボン、『ハート・ロッカー』(08)のガイ・ピアースらが脇を固めている。監督は主にTV 作品を手がけ、エミー賞やゴールデン・グローブ賞に輝くトム・フーパー。
 各国での上映が始まるにつれて、世界に喝采と絶賛の輪が広がっている。オスカーへの切符と言われるトロント映画祭最高賞(観客賞)を受賞し、英国インディペンデント映画賞で作品賞を始めとする最多5部門を受賞、さらにゴールデン・グローブ賞最多7部門にノミネートされた。すでにアカデミー賞の本命との呼び声も高く、2011 年最高の話題作となった。
 ごく普通の人間と同じように、欠点や弱みを抱えた一人の男が、王に“なる”ために必要なものは何だったのか──そこには、私たちを励ます答えが隠されている。元気と自信を失いつつある今の日本で、それでも明日を見つめて歩き続けるための答えが──。


真のリーダーに必要なものとは?

STORY
一人の弱い男がコンプレックスを乗り越えて、国民の望む強く優しい王になるためにマイクへ向かう──
いま、世紀のスピーチが始まる!
 ジョージ6 世(コリン・ファース)は、幼い頃からずっと、吃音というコンプレックスを抱えていた。英国王ジョージ5世(マイケル・ガンボン)の次男という華々しい生い立ちでありながら、人前に出ることを嫌う内気な性格となり、いつも自分に自信が持てなかった。厳格な父はそんな息子を許さず、様々な式典のスピーチを容赦なく命じる。仕方なくジョージは、妻のエリザベス(ヘレナ・ボナム=カーター)に付き添われて、何人もの言語聴覚士を訪ねるが、一向に改善しない。 エリザベスは、スピーチ矯正の専門家であるライオネル(ジェフリー・ラッシュ)のもとへ夫を連れていく。オーストラリア人であるこの男は、何もかもが型破りだった。診察室では私たちは平等だと宣言し、王太子を愛称で呼び、ヘビースモーカーの彼に喫煙を禁止する。さらに、吃音は心の問題だと考えるライオネルは、プライベートについての無遠慮な質問をぶつけ、ジョージを怒らせる。
決定打は、大音量の音楽が流れるヘッドホンをつけて、シェイクスピアを朗読するという奇妙な実験だった。ジョージは君の治療は自分には合わないと告げ、足早に立ち去った。
 だが、クリスマス放送のスピーチがまたしても失敗に終わったジョージは、ライオネルに渡された朗読の録音レコードを聞いて驚く。音楽で聞こえなかった自分の声が、一度もつまることなく滑らかなのだ。再びライオネルを訪ねたジョージは、その日から、彼の指導のもとユニークなレッスンに励んだ。
 1936 年、ジョージ5世が亡くなり、長男のエドワード8 世(ガイ・ピアース)が即位する。父の死に心を乱されたジョージは、自宅でくつろぐライオネルに会いに行く。診察ではなく友人との会話として、父と兄への複雑な想いと辛かった幼少時代を、初めて他人に打ち明けるのだった。
 しかし、事態は思わぬ方向へと流れていく。かねてからアメリカ人で離婚暦のあるウォリス・シンプソンと交際していたエドワードが、王位か恋かの選択を迫られる。王にだけはなりたくないジョージは、励まそうとするライオネルと激しい言い争いになり、ケンカ別れをしてしまう。やがてエドワードは恋を選び、ジョージは遂に望まぬ座に就くが、大切な王位継承評議会のスピーチで大失敗をしてしまう。その夜、「私は王ではない」と泣き崩れるジョージを、優しく慰めるエリザベス。二人には分かっていた。助けてくれるのは、あの男しかいない。ジョージとライオネルは友情を取り戻し、戴冠式のスピーチは成功に終わる。
 だが、本当の王になるための真の試練は、これからだった。ヒトラーの率いるナチスドイツとの開戦直前、不安に揺れる国民は王の言葉を待ち望んでいた。王は国民の心をひとつにするために、世紀のスピーチに挑むのだが──。

2月26日 TOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマ他全国順次ロードショー


英国王のスピーチ

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