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2010/日本/東映/126分
出演:堤真一 夏川結衣 吉沢悠 中越典子 松重豊 成宮寛貴 矢島健一 平田満 余貴美子 生瀬勝久 柄本明 
監督:成島出
http://www.kokouno-mes.com

偏差値:62.7 レビューを書く 解説

その医師は決して諦めない [100点] [参考:2]

このレビューはネタバレを含みます

評判どおりの素晴らしい映画で、久しく無かった鑑賞後に感動の余り椅子から立ち上がれないという状況に陥りました。
今のところ私的に今年度邦画№1です!
映画の関係者でもなんでもないのに「おくりびと」に続き、アカデミー賞も狙えるのではないかと、決して大袈裟じゃなく結構本気で思ったりしています(笑)

田舎の病院にある医師が赴任して来る。
その医師は、大好きな都はるみを聴きながら、まるで魔法のような美しいオペをこなしていく。
助かる可能性がほんのわずかでもあるのなら、そこに救える命があるなら、その信念を貫く医師の存在は、周囲の医療スタッフの意識も変えていく。

地域医療に力を入れようと市議会に訴えている市長が倒れ、時を同じくしてボランティア活動をしている心優しい青年が不慮の事故に遭い脳死状態に。

まるで運命に導かれるように、医師が海外で学んできた生体肝移植に挑む事になる。
当時まだ脳死に対する法律が定まっていなかった事もあり、マスコミはもちろん、刑事までもが殺人罪に問われても文句は言えないと医師に詰め寄る。

それでもこの医師は決して諦めず、助けを待つ家族、助けようとする家族の切実な想いを汲み取り、オペに向かうのだった。

オペのシーンがとにかくリアルで、まるで本当の手術に立ち会っているかのような感覚に陥りました。

堤さんが信念を貫く決して諦めない医師を好演。
堤さんの決して揺るがない確固たる意志を持った眼差しに何度も惹き込まれました。
医師と出会い、自信と誇りを取り戻していく看護師役の夏川さんも素晴らしかったです。
脳死状態の息子の肝臓を提供する事を決意する母親役の余さんの演技に涙が止まりませんでした。
どの役者さんも適材適所でとても素晴らしかったです。

最初のオペのシーンの都はるみで笑い、クライマックスのオペシーンでは同じく都はるみに泣き笑いでした。

心からお薦め出来る映画です。是非ご覧になって下さい。

2010/05/11 14:32

タカリコ

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