Up in the Air
2009/アメリカ/パラマウント ピクチャーズ ジャパン
出演:ジョージ・クルーニー ヴェラ・ファーミガ アナ・ケンドリック ジェイソン・ベイトマン
監督:ジェイソン・ライトマン
偏差値:62.3 レビューを書く
カッコイィ中年の物語☆ [90点] [参考:2]
現代のアメリカにしっかり根付いたヒューマンドラマ。
ヒューマンドラマといっても、人間賛歌ではなくアメリカにおける人々の人生を大切に見つめたロマンティックな現代劇といった感じです。物語の起伏も大きなうねりがあるわけではありませんが、登場人物が本当に地に足がついていて、ストーリーに惹きこまれていきます。
ライアン(ジョージ・クルーニ)は会社が社員をリストラする際に、社員にリストラを通告する仕事をしています。リストラを通告するといっても自分が所属している会社ではありません。わざわざアメリカ全土に広がる様々な会社のリストラ通告をしに出かけるのです。(ほんとにこんなに金のかかる無駄な仕事があるのかは知りません…)
その仕事のために1年間で35万マイル(?月まで行けるとか言ってた?)を飛行機で移動しています。そんな忙しい毎日ですが、彼は充実したライフを送っていました。結婚なんかはわずらわしいと独身を決め込み、コツコツとマイレージを貯める生活です。
そんな中、ライアンの会社に小憎たらしい新人ナタリー(アナ・ケンドリック)が入社してきます。そして、ナタリーを研修するためにライアンとナタリーは一緒に行動することとなります。
ナタリーはまだまだ若くて子供っぽいのですが、どんどんライアンにぶつかっていきます。ライアンはそんなオコチャマのナタリーとは違った大人の女アレックス(ヴェラ・ファーミガ)と出会います。二人の女性に刺激を受けながら、カッコイィ中年ライアンも成長していくのでした。
見所はなんといっても、鮮やかに描かれた登場人物でしょう。一人一人の表向き(社会に対する)顔と現代社会を生きる心の悩みが丁寧に描かれています。また人間のコミュニケーンをとても大切にする映画で、登場人物同士の相互の関わり合いの中、みんなが成長していくストーリーは見事というしかありません。
役者の演技も見所の一つ。ジョージ・クルーニは素晴らしい演技ですが、それ以上にヴェラ・ファーミガの存在感は凄い! うーん、現代の女性のライフをこんなに魅惑的に表現できるなんて。
最も印象に残ったシーンは空港でアレックスが「寂しくなったら、電話してね♪」と言った後、ライアンが「Lonely…」と言うシーン。
アレックスはくすっと笑った後、振り返りもしないで手を上げて去っていきました。
二人のCasualな関係はロマンティックで鮮やかで大人だけど少し空虚で…言葉では表現できません。
とっても素敵な時間を演出してくれる、最高の映画でした^^
連想作品:「サイドウェイ」
2010/03/22 21:18
Good Luck
いやぁ、今年最高の映画で満足しました。。
「サイドウェイ」とは根底に流れている人生観みたいなものが、重なってるのかなと思いました。同じ匂いを感じたって感じですね^^
ほんとにヴェラとアナの演技は素晴らしかったですね。アナの頭の良い大学出たての新人なんて、演技なのか素なのか分からないくらいに良かった♪感情的になって、目がウルウルするけど、涙は流れない演技が印象に残ってます。
Good Luck (10/03/24 22:02)
人生捨てたもんじゃない『マイレージ、マイライフ』記者会見レポート
2010年3月16日(火)、『マイレージ、マイライフ』の記者会見が行われ、本作でアカデミー賞の助演女優賞にノミネートされたアナ・ケンドリックが出席した。
お。Good Luckさん、絶賛じゃないですか。
僕もこれを見たとき「サイドウェイ」を思い出したのですが、Good Luckさんもそうでしたか(笑)
ヴェラ・ファーミガとアナ・ケンドリック、二人ともものすごく印象に残る役でしたね。でも僕はアナ・ケンドリックに恋しました。一応僕はまだアナ側の人間だと思ってるので、ジョージとヴェラの大人な世界にはついていけず・・・。
シネマガ管理人 (10/03/22 21:41)