消されたヘッドライン
State of Play
2009/アメリカ/東宝東和/133分
出演:ラッセル・クロウ ベン・アフレック レイチェル・マクアダムス ヘレン・ミレン ジェイソン・ベイトマン ロビン・ライト・ペン ジェフ・ダニエルズ マリア・セイヤー ヴィオラ・デイヴィス
監督:ケヴィン・マクドナルド
原作:ポール・アボット
脚本:マシュー・マイケル・カーナハン、トニー・ギルロイ、ビリー・レイ
撮影:ロドリゴ・プリエト
音楽:アレックス・ヘッフェス
http://www.kesareta.jp
偏差値:60.2 レビューを書く
イギリスTVドラマからアメリカ映画へ [85点] [参考:1]
原作は、NHK・BS2でも放映された英国BBC
製作のテレビドラマ『ステート・オブ・プレイ~陰謀
の構図~』。
舞台をアメリカに移し、編集長が男性から女性になり、
(ちなみに原作の編集長役は『パイカリ』でタコ海賊を
演じたビル・ナイ)、ジェームズ・マカヴォイが演じた
訳ありのフリー記者がいない等の変更はあるものの、
豪華で実力のある俳優陣と、アメリカ社会を象徴する
様々な人種による配役で、ドラマのリメイクとという
よりも、アメリカ映画として生まれ変わったという感じ
がしました。
この作品、当初のキャスティングでは、ブラッド・
ピットとエドワード・ノートンの顔合わせだったと
記憶していますが、アクの強い百戦錬磨の記者には
ラッセル・クロウが大正解^^
それにしてもベン・アフレック…こういう役柄を
やらせたらピカイチ! 何も言う事はありません(笑)
ショーン・ペン夫人も、ヘレン・ミレンに負けない
存在感を出していて素敵でした。
だけど、ラッセル・クロウは役作りで体重を増やした
のでしょうか? それにしては締まりが足りなくて、
タンクトップ姿になるシーンでは、ロン毛と不精髭も
加わり、怪しいメタボおやじにしか見えなかったの
ですが・・・。
運転中にスナック菓子をむさぼりながらも自販機では
ダイエット・ソーダを選択するといったシーンがある
ので、時間が不規則で不摂生になりがちな記者像を
「体現」しているのかな?とも思いましたが、多分、
それもラッセルの体型からの後付けではないのかと
思えてなりませんでした(^^;
2009/06/22 12:47
キキョウ
あと一歩 [75点]
気になっていた作品で、
先日ワクワクしながら観てきた。
期待したほどではなかったけれど、
ストーリーと配役はだいぶよかった。
ラッセル・クロウとベン・アフレックは何気に
すごくあっていたと思う。
が、
個人的には、WEB担当記者のデラの存在が
もう少しなんとかならなかったのかと
ちょっと残念。
主人公のカルをはじめとして
いろんな人が彼女を「優秀な記者だ」って言うんだけど
「ええ? そんなに優秀か?」
と、感じてしまったのは映画に非現実性を
求め過ぎた私の失敗なのか…。
なんか、彼女の描き方が「全編通して中途半端」
な印象を受けてしまった。
もうちっと大袈裟でもいいから魅力的に描いてほしかったなー。
でも、ここの感想と公式サイトを見て、
オリジナルがドラマってことを知って妙に納得。
2009/06/04 20:25
cathy
スリルあり [90点]
ベンが議員?って思ったけど、女性スキャンダルに巻き込まれるってところで
説得力があるし、ラッセルの記者役もハマってる!
(ベンって、ブラウン大で本当は頭がいいのに、そう言う役が似合わないのは何故?)
二転三転するストーリーにハラハラするし、久々に見ごたえがあるサスペンスを見たって言う感じです。
2009/05/31 22:41
ぷらねっと
重厚なクライムサスペンス [85点]
たまにTVでスポットCMを見かける程度であまり話題になっていないような気がするが、久々に重厚で見応え十分なクライムサスペンスを観ることができた。
麻薬中毒の黒人少年の射殺事件と、国会議員秘書の転落事故。
一見なんのつながりもないような事件だが中年新聞記者のカル・マカフリー(ラッセル・クロウ)が取材するうちに、その裏に潜む巨大な陰謀が明らかになっていく。
二転三転する筋書きに、画面から目をはなすことができない。
重厚なのは映画だけではなく、ラッセル・クロウの体型も十分すぎるほどどっしりとしており、有能だが頑固で昔タイプの新聞記者を好演している。
彼とコンビを組まされるWeb版担当の新米女性記者デラ・フライ(レイチェル・マクアダムス)が、時には彼とぶつかり、時には彼と協力しながら一人前の新聞記者になっていく過程も面白い。
そしてカルの大学時代のルームメートであり、事故死した秘書の上司で、ある企業の陰謀を追及する国会議員スティーヴン・コリンズ(ベン・アフレック)もこういった役が妙に似合っている。
また舞台が新聞社だけあって、印刷に間に合わせるための時間との戦いもあり、編集局長キャメロン・リン(ヘレン・ミレン)が上司とカルの間で苛つく姿が「クライマーズ・ハイ」を彷彿させる。
演技派ぞろいで久しぶりに面白い映画を観たなと思わせてくれる本作であるが、不満な点が2つある。
1つ目は「消されたヘッドライン」という邦題。インパクトがありそうだが意味がよく分からない。
2つ目は最後の展開。発想としては面白いのだが、大どんでん返しを狙ったのにかえって緊迫感が薄まったように思える。
まあこの2つがあってもクライムサスペンスとしては傑作であり、この手の映画が好きな人にはお薦めの作品である。
元々はイギリスのTVドラマでNHKでも放送されたらしいのだが、残念ながら観ていないため、ぜひ再放送をしてもらいたいものである。
2009/05/29 20:16
kira
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