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2009/アメリカ・中国・日本・台湾・韓国/東宝東和=エイベックス・エンタテインメント
出演:トニー・レオン 金城武 チャン・フォンイー チャン・チェン ヴィッキー・チャオ フー・ジュン 中村獅童 リン・チーリン 
監督:ジョン・ウー
製作:ジョン・ウー、テレンス・チャン
脚本:ジョン・ウー、カン・チャン、コー・ジェン、シン・ハーユ
アクション監督:コリー・ユン
撮影:リュイ・ユエ、チャン・リー
音楽:岩代太郎
主題歌:alan
http://www.redcliff.jp

偏差値:60.3 レビューを書く 解説

迫力の大団円 [80点] [参考:1]

このレビューはネタバレを含みます

前作と同様に本作も周瑜(トニー・レオン)と孔明(金城武)の2人が主役であるがその役割分担ははっきりと分かれている。

物語前半の知略を駆使して10万本の矢を集める作戦は孔明が、後半の力と力がぶつかり合う赤壁の戦いは周瑜が主役となっている。

そのためクライマックスの赤壁の戦いの戦闘場面に孔明がほとんど出てこないのが孔明ファンとしては残念であった。

できれば後方で采配をふるう孔明の姿をもう少し描いて欲しかったが、その分、関羽・張飛・趙雲が前作以上に活躍してくれるのでここは良しとしよう。

Part1では横山光輝のマンガと違いすぎて違和感があった劉備・張飛・関羽の3人も見慣れたせいか意外とすんなり受け入れることができた。

ただ前作と同じくアクションシーンと比べるとドラマ部分がやはり弱いようにも感じた。

特に尚香(ヴィッキー・チャオ)が曹操軍に侵入して情報収集をする重要な場面では正体がばれることに対する緊迫感があまりないだけではなく、敵兵との交流がコミカルに描かれており、作品の流れに緩急がないのが気になった。

また曹操軍の攻撃を遅らせるため周瑜の妻・小喬(リン・チーリン)が単身敵地に乗り込み、曹操を1杯のお茶でまんまと騙す展開もベタすぎて何だかなあと思わないでもないが、小喬の美しさなら男として騙されるのも仕方がないところか(笑)

後はうたい文句の曹操軍80万人VS劉備・孫権連合軍5万人の対決であるが、兵士の数の違いを視覚的にはあまり感じることができなかった。ここはCGを駆使するか、いっそ中国人民軍を実際に85万人集めて圧倒的な数の違いを画面上で観せて欲しかったところである。

とは言うものの、前作を通じて最大のクライマックスである赤壁の戦いは、曹操軍の2000隻の船団を火攻めにする迫力と、いくら味方がやられても次々と兵士を繰り出して敵陣へ乗り込んでいく中国ならではの戦い方に日本の戦国時代の戦いでは考えられない迫力が満点で、これはやはり映画館の大画面・大音響で楽しみたい作品である。

2009/05/07 23:24

kira

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