アクロス・ザ・ユニバース
Across The Universe
2007/アメリカ/東北新社/131分
出演:ジム・スタージェス エヴァン・レイチェル・ウッド ジョー・アンダーソン デイナ・ヒュークス ボノ
監督:ジュリー・テイモア
偏差値:60.5 レビューを書く
ビートルズが溢れ出す! [96点]
最初から最後まで、様々なシーンがビートルズの曲で綴られていきます。
絶妙なタイミングで懐かしの曲が流れてきては、ニヤリとしてしまいました。
そして、ラスト。
ありふれたストーリーでも、ビートルズの曲が合わさると、ぐぐっと涙を誘われてしまいました。
どんなに時間が経っても、ビートルズは最高!
2009/10/21 02:45
jake
ビートルズ・ミュージカル [85点] [参考:1]
※ネタバレを含むレビューです。
レンタルリリースが始まった時から気になっていて、やっと借りる事が出来ました。
作品の内容は、イギリスのリバプールから、ベトナム戦争などで揺れるアメリカに単身渡ってきた青年様々な体験を重ねていくというシンプルなロードムービーとなっております。
が、内容はシンプルながら、それを飽きさせなくしているのはやはりBGMのパワーでしょうか。
タイトルを見てピンと来た方はその通り、作品内にはビートルズナンバーたっぷりのビートルズ尽くしの内容となってますが、シネマガ管理人さんも語っているようにとにかく曲の使い方が上手い!(笑)
個人的には「I Want You (She's So Heavy)」の使い方に爆笑してしまいました、確かにそりゃ彼女はヘヴィだわっ!!!(笑)
そして、映像的な印象でいくとダントツなのは、やはり「Strawberry Fields Forever」!!
あのイチゴをありとあらゆる事を表現した映像は、見ていて「やられたーっ!」と思わず思いました。
ベトナム戦争に反抗する平和主義者達が、徐々に主義主張の為に否定していた暴力に偏向していく姿など、当時のアメリカ文化の泥沼っぷりを垣間見る一方で、最後は爽やかな青春の後味を残してくれる素敵な一本でした。
2009/09/15 17:49
ころね
ビートルズファン冥利に尽きる [85点] [参考:2]
※ネタバレを含むレビューです。
タイトルを見たとき、「お、ビートルズの曲と同じタイトルじゃん」と思ったら、全曲ビートルズだけで作られたロック・ミュージカルだった。
この手のミュージカルは過去に前例がある。フーの『Tommy(トミー)』、ピンク・フロイドの『ザ・ウォール』である。いずれもケン・ラッセル、アラン・パーカーという一癖ある監督が作った作品だったので、それなりに見せるものがあったと思う。そしてここにようやくビートルズの楽曲を使用した『アクロス・ザ・ユニバース』が登場したわけだが、21世紀に今更という感さえある。しかし、そこはさすがビートルズ。60年代を背景に、当時のドラッグ&ヒッピームーヴメントとベトナム戦争の対比させつつ時代を反映させた重厚な内容で描きながらも、ビートルズの曲は時代に流されず普遍的なものであることを再確認させられる。
とにもかくにもビートルズファン冥利に尽きる。ビートルズファンでなくても十分楽しめるとは思うが、マニアが喜びそうな小細工がいっぱいあって、「おぉ、凝っとるのう。この監督はよくわかっとるわい」と見ていて嬉しくなる場面がいくつもあった。
驚くのは、ビートルズの曲の歌詞を一切変更していないこと。歌詞をそのままドラマのワンシーンの中に自然に溶け込ませている技術には脱帽である。「そうきたか」とうならせるシーンもあったし、ビートルズの曲がここまでミュージカルの歌としてしっくりくるものかという驚きもあった。クライマックスの「ヘイ・ジュード」は後半のシャウトのところまでちゃんと劇のセリフに使っていたところに恐れ入った。
選曲もいい。いわゆる「ヘルプ」や「イエスダデイ」など一般的に知られた曲を使うのではなく、あえてファン向けのヘヴィな選曲である。「カム・トゥゲザー」、「アイ・ウォント・ユー」、「アイム・ザ・ウォルラス」、「ディア・プルーデンス」、「ビコーズ」、「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」、「ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト」、「ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」など、ビートルズ通なら興奮しきりの選曲。これらの曲の映像をしっかり作っているところにはファンとして製作者に感謝の気持ちさえ覚える。
屋上で「ドント・レット・ミー・ダウン」を歌うところの顛末は本物のビートルズとまったく同じだし、登場人物の名前も全員ビートルズの曲の中に出て来る名前がつけられていてニヤリとさせられた。セクシーなセディというネエちゃんが歌う曲が「ヘルター・スケルター」だったり「オー・ダーリン!」だったり、結構ハードなビートルズナンバーだったのもウマイ。あえて「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ」はジョー・コッカー、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」はジェフ・ベックのカバーバージョンを使っているのも心憎い演出。一番最後の曲が「フライング」だなんてマニアックすぎ。
ストーリーだけをいうとなんてこたぁない作品だったけど、万華鏡のような映像と音楽だけでもう満足感いっぱいになった。
2009/01/26 21:47
シネマガ管理人
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