ちょっと違う切り口の映画ニュースをお届けするウェブマガジン


2006/日本/100分
出演:仲里依紗 石田卓也 板倉光隆 原沙知絵 谷村美月 垣内彩未 関戸優希 
監督:細田守

偏差値:60.3 レビューを書く

いつか他の誰かを好きになったとしても… [85点] [参考:1]

このレビューはネタバレを含みます

原田知世ファンとしては「時をかける少女」をアニメ化すると聞いたとき、今さら何でアニメにするんだと疑問を持ったものである。

だが映画を観るとその疑問をすっかり忘れるほどいい作品であった。

それもそのはず、第30回日本アカデミー賞で最優秀アニメーション作品賞のほか、国内で数々の賞を授賞している作品であった。

未来からきた少年が原因で少女がタイムリープ(過去に戻る)する能力を手に入れるという設定だけはそのままだが、ストーリーは全く別ものとなっている。

どちらかと言えば男っぽい性格の紺野真琴(声:仲里依紗)はいつも間宮千昭(声:石田卓也)と津田功介(声:板倉光隆)と3人で放課後は野球やカラオケをして遊んでいる。

この3人の関係がいつまでも続くと思っていた真琴だが、功介が下級生からコクられた(今風の言い方だなぁ)ことをきっかけに、自分の千昭に対する気持ちに気づいた真琴はそれを素直に認めることができなくて…とストーリーは至って普通の学園ドラマである。

しかしあることからタイムリープする力を手に入れた真琴は、その力により自分の気持ちを打ち消し今までの関係を保とうと奔走するのだが、実はその力には大きな秘密がありその秘密を知った真琴がどうするのか、観ていて切なくなる作品である。

アニメではあるがタイムリープをする時の描写以外には極端な表現は使われておらず、淡い恋心に揺れ動く少女の青春ドラマとなっているのがいい。

真琴にいろいろアドバイスをする叔母の名前は芳山和子(声:原沙知絵)であり、実写版とリンクしているあたりは心憎い演出である。

そしてエンディングで流れる奥華子の歌う「ガーネット」が実にいい歌でこの作品の余韻を高めている。

「あなたと過ごした日々をこの胸に焼き付けよう、思い出さなくても大丈夫なように。
いつか他の誰かを好きになったとしても、あなたはずっと特別で大切で、またこの季節が廻ってく。」by奥華子

何度観てもいい作品であり、何度聴いても胸が痛くなるいい歌である。

2009/02/25 20:06

kira

参考になりましたか?

「サマーウォーズ」に先立って再鑑賞しました。
ほんとに良い作品ですよね。脚本はもちろんですが、最後の歌は最高に◎です。
仲里依紗の声優としてのレベルが高いと思うんですよね。ほんとタイムリープの力をしょーもないことに使用する馬鹿な女の子を名演です^^

Good Luck (09/08/01 17:25)

仲里依紗の声いいですよね。以前は俳優が吹替えをするのに抵抗があったんですが、レベルがどんどん高くなってるように思います。
奥華子も歌もよくって、この映画以来ファンになってしまいました(^^)
『サマーウォーズ』は週末に観る予定ですが楽しみにしています。

kira (09/08/04 07:07)

この映画のレビューをまとめて表示する

『時をかける少女』仲里依紗は恐竜そっくり?

『時をかける少女』仲里依紗は恐竜そっくり?

2010年3月13日(土)、『時をかける少女』が公開され、仲里依紗、中尾明慶、石丸幹二、青木崇高、石橋杏奈、谷口正晃監督が新宿ピカデリーで舞台挨拶を行った。

いきものがかり『時をかける少女』主題歌PVに仲里依紗が出演

いきものがかり『時をかける少女』主題歌PVに仲里依紗が出演

2010年3月4日(木)、TOKYO FMホールにて、『時をかける少女』の特別試写会が行われ、主題歌のいきものがかり、主演の仲里依紗、メガホンを取った谷口正晃監督が舞台挨拶を行った。

歴代『時かけ』一挙上映「時かけ映画祭」開催

歴代『時かけ』一挙上映「時かけ映画祭」開催

2010年2月27日(土)新宿にて、歴代『時をかける少女』を3作品一挙上映する「時かけ映画祭」が開催され、仲里依紗、谷口正晃監督、大林宣彦監督、原作者の筒井康隆が舞台挨拶を行った。