サロゲート
Surrogates
2009/アメリカ/ウォルト ディズニー スタジオ モーション ピクチャーズ ジャパン/89分
出演:ブルース・ウィリス ラダ・ミッチェル ロザムンド・パイク ボリス・コドジョー ジェームズ・クロムウェル ヴィング・レイムズ
監督:ジョナサン・モストウ
http://www.movies.co.jp/surrogate/
もうひとつの恐るべきアバター [75点] [参考:2]
この作品で描かれている身代りアンドロイド『サロゲート』にリンクし別の自分として生きる姿は『アバター』と同じ設定だが、場所が近未来の地球だけにこちらの方がゾッとしたものを感じた。
サロゲートを憎悪する人も少なからずいるが、そんな人が住む一部の地域を除いたほとんどの場所に溢れるのはサロゲートだけなのも怖い設定である。
現実の人間はベッドに横たわったまま家から一歩も出ることはなく、仕事も遊びもサロゲートに任せ、それとリンクすることによりその経験だけを共有しているが、果たしてそれで人間として生きていると言えるのだろうか。
人々が代理人としているサロゲートは全てが長身でスマートで若々しく、実際の自分とはかけはなれた姿をしているところが、時折出てくる本当の姿をより哀れに思わせる。
物語は本来なら安全装置に守られ身の危険がなくサロゲートとリンクしているはずの人間がサロゲートとともに殺害される謎を解き明かすSFサスペンスものであるが、上映時間が90分弱と短いのが幸いしたのかテンポよく進んでいく。
その謎に挑むのは我らがブルース・ウィリスであるが、彼ももちろんサロゲートを使っており、髪はフサフサ、肌はスベスベで体型もスリムなのが妙に笑える。
『ベンジャミン・バトン』で若き日のブラッド・ビットを再現したのと同じメーキャップやCGによるサロゲート・ウィリスは、スベスベすぎて人工的に見える肌の質感がサロゲートらしさをより強調している。
早々にサロゲートが使えなくなると生身のブルース・ウィリス本体の登場となるが、サロゲートとは全く異なる容姿の上に生身では人混みの中を満足に歩けなくなっているのには驚かされた。
SFサスペンスものなので人々を恐怖に突き落とした犯人は誰か、そしてその理由は何かを解明するのが物語の核となっている。
しかしそれだけではなくここに描かれている他人はおろか愛すべき妻との会話すらお互いのサロゲートを介してしか出来ない世界は、現在のそして近い未来のネット社会のあり方を問う問題作ではないだろうか。
サロゲートによる虚構の姿なしでは生きていけない人々が大勢いる世界は、今のネット社会を皮肉った究極の未来像なのかも知れない。
2010/02/23 19:48
kira
ブルース・ウィルス頑張ってる [80点]
金髪のブルース・ウィルスは笑ってしまいました。
サロゲート(=身代わりロボット)にするのは、やっぱり美化した自分似なの。当然、サロゲートの方もブルース・ウィルスが頑張っているのだろうけど、ロボットなのでアクションやっていてもハラハラ感がない。
サロゲートを失ってからの主人公の生身でのアクションの方が何倍も格好よく見えます。どうしても傷を負って欲しいの。
アメコミ原作だそうですが、意外に舞台設定はしっかりしていてSFとしては完成度高いと思います。
気分爽快の終わり方も私的には○。
2010/02/08 21:04
はりねずみ
まぁこんな感じだよね [61点]
予告編とさほど落差がない作品
っていうのは、こういう作品だよなという感想。
期待以上でも期待以下でもないという感じ。
そもそもサロゲートの世の中になっちゃったら子孫繁栄ってどーすんの?
とかいう矛盾を感じちゃうと楽しめなくなるのでその辺は必死で排除。
「自分の好みのロボットと接続してそのロボットが日常生活を過ごしてくれるので危険もなくなります」
ということで、街には長身スタイル抜群の美男美女しかおりません。
あんだけみんながみんなああだとちょっと気持ち悪い…と少女漫画で育った外見至上主義を拭い去り切れない私ですら思ったほどで…。
美しさに対する欲求ってのはあるけど
まぁこの程度でもいいかと鏡の自分を見つめて思う…
って、ほとんど映画に関係ない話になっちゃった。
髪の毛ふっさふさのブルース・ウィリスもやっぱり素敵。
2010/02/06 12:23
cathy
うーん [48点]
面白いとは思うけどどうなんだろう?
アバターと同時期の公開になっちゃたからなのだろうか?
ブルースはがんばってるんだけどね。
おっ、と思うところはあったかな。
それも「コネクテッド」で感じた感覚だったりして。
2010/01/23 13:47 (2012/11/20 00:53修正)
zerozerooyaji
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