女の子ものがたり

さすが西原ワールド [91点]

西原理恵子原作の映画化、しかも深津絵里
ということでハズレだったとしてもそんなにひどくはなかろう
という予測のもとに劇場公開前から結構楽しみにしていた作品だった。
公開開始で早速足を運んでみたら、期待以上で心底嬉しくなった。

私の周囲にもなぜかきみことみさのような友達が多かった。
そして同じようないきさつで、私も彼女たちと連絡を絶ってしまった。
何が幸せかを決められるのは本人だけだと思うけれど
私の中にもなつみが抱いていたような
「どうして幸せになれないんだろうね」
という気持ちがあって
でも、それをどうしたらいいのかわからなくて
「私は幸せだよ」
と笑う彼女たちが痛々しくて腹立たしくて
それが耐えられなかった。

たださわやかでもなければきれいごとだけでもなくて
女の子の微妙で複雑で残酷であったかい友情と
現実と背伸びと希望が入りまじった青春が
終始すごく上手に丁寧に描かれていた。
嫌になっちゃうくらい痛くて、泣きたくなるくらい懐かしくて、
愛しい愛しい作品だった。


映画を観る前、予告で耳にした
「先生、友達いないでしょ」
という担当の財前くんのひとことは、私自身のことを
言われているみたいで忘れられない言葉だったけど
数年後、私はどうなっているんだろうなぁ。

2010/01/31 20:16

cathy

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