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2008/日本/東映/125分
出演:宮崎あおい 佐藤浩市 木村祐一 田口トモロヲ 三宅弘城 ユースケ・サンタマリア 勝地涼 ピエール瀧 
監督:宮藤官九郎
http://www.meriken-movie.jp/

偏差値:58.1 レビューを書く 解説

中年パンクロッカーをなめるなよ! [85点]

物語は音楽会社の契約社員 かんな(宮崎あおい)が動画サイトで「少年メリケンサック」と言うイケメンぞろいのパンクロックバンドを見つけたことから始まる。

動画を自社のサイトにアップしたところ人気は急上昇。

「少年メリケンサック」の全国ツアーをするために彼らを探しに行った かんなが見つけたのは、アキオ(佐藤浩市)を中心とした何と中年のオッサンたちでネットに流れていたのは25年前の解散ライブだったことから、やがてドタバタのコメディに発展する。

監督が宮藤官九郎であると聞いて前作「真夜中の弥次さん喜多さん」のどこがいいのか全く理解できなかったためかなり心配であったが、宮崎あおいと佐藤浩市の弾けっぷりを観ているだけで楽しくなる。

楽しくなるのだが、出演者全員がかなりオーバーアクション気味に演じているので、その嘘くささを受け入れられるかどうかで好き嫌いが分かれる作品でもある。

バンドの過去と現在が入り交じりながら話が進んで行き、バンドが解散した原因とそれに対して現在の彼らがどんな思いでいるのかが徐々に明らかになる。

中年ロッカー達が再びパンクに目覚め、再結成して努力の末ツアーができるようになるまでを中年男の悲哀を織り交ぜて描いてもよかったように思う。

しかし宮藤監督はそうはせず、ひたすら笑い笑い笑いで物語を進めていくが、ここも観る者の好き嫌いが分かれるところかも知れない。

各地のツアー会場を巡る道中はロードムービーであり、パンクは嫌いだと言いながらも かんなが彼らに打ち解けて行く様子が可愛い。

話の展開にはかなり強引なところもあるが、中年ロッカー達が歌うパンクロックのパワーと宮崎あおいの可愛さで観ている時はそんな細かいことを忘れさせられる作品である。

ロッカー以外で気になるのは かんなの恋人?である歌手を夢見るマサル(勝地涼)の歌があまりにも音痴だったことで、あれは地声なのか演技なのか謎である。

2009/02/17 20:25 (2009/02/19 20:08修正)

kira

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『少年メリケンサック』宮崎あおい掛け持ち出演

『少年メリケンサック』宮崎あおい掛け持ち出演

2009年2月14日(土)銀座。『少年メリケンサック』が初日を迎え、宮崎あおい、佐藤浩市、木村祐一、田口トモロヲ、ユースケ・サンタマリア、三宅弘城、ピエール瀧、勝地涼、そして宮藤官九郎監督が舞台挨拶に登壇した。