ちょっと違う切り口の映画ニュースをお届けするウェブマガジン


The Curious Case of Benjamin Button
2008/アメリカ/ワーナー・ブラザース映画/167分
出演:ブラッド・ピット ケイト・ブランシェット ティルダ・スウィントン タラジ・P・ヘンソン イライアス・コティーズ ジェイソン・フレミング ジュリア・オーモンド エル・ファニング ジャレッド・ハリス 
監督:デヴィッド・フィンチャー
http://wwws.warnerbros.co.jp/benjaminbutton/

偏差値:60.2 レビューを書く 解説

運命って奴は不思議ですね [98点] [参考:1]

このレビューはネタバレを含みます

老衰で今にも死にそうなケイト・ブランシェットが回想していく形で進められつつも、ブラッド・ピットの手紙を読んで行くという構成がうまく、久しぶりに映画の話術の妙味に興奮させられました。オスカーレースは僕ならこれに一票投じてますね。

一か所だけ、ベンジャミンが神の視点になるところがあります。それは愛する人が交通事故に遭うシーンで、それを偶然が重なって起きた事故であることを説明するシーン。人間の運命って、なんて奇跡的なのだろうと、そんなことを考えた映画です。

老人の姿で生まれ、年を取るたびに若返って行く見せかたも面白い。最初は若返って行くことすら気付いていません。映画を見る前は気持ち悪い人だと思ったけど、実際映画を見てみたらベンジャミンは普通の人間とまったく変わらない。こういう特殊な人間の姿を通して見ることで、普通の人間の一生が表現されているんですね。

ボタン会社の社長が父と知るシーン、ベンジャミンが彼女のもとを去って行くシーン、再会して「私はもうおばさんよ」と言われても彼女を抱きしめるシーン、年を取りボケて過去を忘れるシーン、結構切ない映画でした。

2009/12/09 04:07

シネマガ管理人

参考になりましたか?

この映画のレビューをまとめて表示する