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禅 ZEN

2008/日本/角川映画/127分
出演:中村勘太郎 内田有紀 藤原竜也 村上淳 哀川翔 勝村政信 笹野高史 テイ龍進 高良健吾 安居剣一郎 菅田俊 西村雅彦 鄭天庸 高橋惠子 
監督:高橋伴明
http://www.zen.sh/

偏差値:63.2 レビューを書く 解説

敢えて問う映画 [94点]

 テクニカル・タームを敢えて、こなさないで映画は進行する。老いた典座(てんぞ)との問答で、挫折しないで欲しい。それでも何か惹きつけられつつ進行してゆく。中国は宋の時代で、禅宗の世界がビジュアルというより金を掛けないで進行してゆく。
 日本に帰朝してからが、困難を極める。あんなにいじめられつつも今日では一番大きな既成仏教集団になっている。京都の宇治に開いた興聖寺は、千葉県の山地に仮設したというセットだ。当時はあんなものだったろうと思わせる。三ヶ月掛けて建設して一晩で焼いたという。
 全体に流れるのは、公暁と瓜二つという設定の「寂円和尚」との友情だ。単伝の仏法という厳しい世界で、中国での師たる如浄は、日本人の道元に嗣法する。寂円は師の死後、道元を慕って日本に来る。単伝の仏法は、やがて懐奘へとゆく。
 寂しそうな姿が痛々しい。余命幾ばくもない病床で、如浄禅師の遺訓を為し得たかと中国語で問う道元、うなずく寂円和尚の姿に涙が流れる。
 途中で山を下りる俊了さん、娼婦から出家を目指すおりんという脚色は、監督の脚本で登場してくる訳だが、単調さと人間くささの面から重要だ。
 以上詳細なポイントを書いても、ネタバレにはならないほど重厚な映画となっている。そしてリピーターとなって再度、再再度と観て欲しい映画だ。

2009/01/14 00:50 (2009/01/15 22:55修正)

映画卿

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