フレドリック・マーチ (今週のスター)
(1897~1975)
ジキルとハイド決定版
この人知ってる? たぶんうちのサイトの読者の90%以上の人が知らないと思うけど、僕の大好きな役者なんで、ここに紹介することにした。
フレデリック・マーチはジョン・バリモアに憧れて映画会社に入社し、「トーキー映画スター第1号」になった俳優である。だから30年代・40年代はかなりの売れっ子で、話題作にひっぱりだこだった。「アンナ・カレニナ」(35)でグレタ・ガルボ、「スター誕生」(37)でジャネット・ゲイナー、「奥様は魔女」(44)でベロニカ・レイクと共演。ワイラーの「我等の生涯の最良の年」(46)では二度目となるアカデミー主演男優賞を受賞した。
では一度目のアカデミー賞は何で取ったのかというと、何とホラー映画だったのである。実はマーチはアカデミー賞の歴史で唯一人「ホラー映画でオスカーを取った俳優」なのである。作品名は「ジーキル博士とハイド氏」(32)。「二重人格」をテーマにした古典中の古典で、「フランケンシュタイン」、「ドラキュラ」と同じく、幾度も映画化されているホラー三本柱のひとつである。ジキルとハイドの映画は、1908年に作られたものが最初で、それから数十回は映画化されているが、数ある同系統の作品の中でもベストと評されているのがフレドリック・マーチ版である。監督がルーベン・マムーリアンだったお陰で、かなり独創的に仕上がっており、美術面も高く評価され、アカデミー賞の主演男優賞の他にも、ベネチア映画祭のグランプリと男優賞を獲得。マーチの演技は当時の観客が本当に震え上がったらしい。
余談だが、ジキル博士の役はマーチが敬愛する俳優ジョン・バリモアのアタリ役でもあったのだが、こういう形で彼を超えることになるとは、マーチも大喜びだったであろう。
ジキル博士の後は、主に紳士役で売り出す。あの眉間のシワは怒り、不安を見事に表現。マーチの家族が人質になるサスペンス映画「必死の逃亡者」(55)では緊張感かなり倍増!
ジキルとハイド決定版
この人知ってる? たぶんうちのサイトの読者の90%以上の人が知らないと思うけど、僕の大好きな役者なんで、ここに紹介することにした。
フレデリック・マーチはジョン・バリモアに憧れて映画会社に入社し、「トーキー映画スター第1号」になった俳優である。だから30年代・40年代はかなりの売れっ子で、話題作にひっぱりだこだった。「アンナ・カレニナ」(35)でグレタ・ガルボ、「スター誕生」(37)でジャネット・ゲイナー、「奥様は魔女」(44)でベロニカ・レイクと共演。ワイラーの「我等の生涯の最良の年」(46)では二度目となるアカデミー主演男優賞を受賞した。
では一度目のアカデミー賞は何で取ったのかというと、何とホラー映画だったのである。実はマーチはアカデミー賞の歴史で唯一人「ホラー映画でオスカーを取った俳優」なのである。作品名は「ジーキル博士とハイド氏」(32)。「二重人格」をテーマにした古典中の古典で、「フランケンシュタイン」、「ドラキュラ」と同じく、幾度も映画化されているホラー三本柱のひとつである。ジキルとハイドの映画は、1908年に作られたものが最初で、それから数十回は映画化されているが、数ある同系統の作品の中でもベストと評されているのがフレドリック・マーチ版である。監督がルーベン・マムーリアンだったお陰で、かなり独創的に仕上がっており、美術面も高く評価され、アカデミー賞の主演男優賞の他にも、ベネチア映画祭のグランプリと男優賞を獲得。マーチの演技は当時の観客が本当に震え上がったらしい。
余談だが、ジキル博士の役はマーチが敬愛する俳優ジョン・バリモアのアタリ役でもあったのだが、こういう形で彼を超えることになるとは、マーチも大喜びだったであろう。
ジキル博士の後は、主に紳士役で売り出す。あの眉間のシワは怒り、不安を見事に表現。マーチの家族が人質になるサスペンス映画「必死の逃亡者」(55)では緊張感かなり倍増!