フレッド・マクマレー (今週のスター)
いかにもアメリカチックなこの顔。彼は全米で庶民的なアイドルとして人気があったスターで、「淑女と拳骨」(43)、「アパートの鍵貸します」(60)、「うっかり博士の大発明/フラバァ」(61)など、沢山のコメディ映画に出演しまくって、アメリカの理想のパパ像をも作り上げた役者だ。しかし彼は、陽気な紳士の顔の他に、シリアス演技をぶつける硬派ドラマの二つ顔を持っていた。シリアス作品の中には、特別すごい名作「深夜の告白」(44)もあった。共演者のバーバラ・スタンウィックと同じく、二人がそろってアメリカらしい紳士淑女でありながら、一見肌に合わなそうなフィルムノワールに出たことは興味深い。
マクマレーを鍛えた(?)ミッチェル・ライゼン監督作品のほとんどは、戦争と時期がかぶさったせいで、日本にはあまりなじみがなく、戦後にあえて上映するほどの作品も少なかった。やはりマクマレーといえば、日本に入ってきたものは「ケイン号の叛乱」(54)などシリアスタイプなものが多いかもしれない。コンクリートくさい顔している割には西部劇作品が多いのも面白い。僕はこの本文を書いていて、ついケーリー・グラントを思い出したが、コメディ主体のグラントと比べると、悲喜劇活劇その他なんでも一通りやってみたマクマレーの方が出演作は多彩のよう。
歌も出来て演技もできてお笑いもできるところは、もしやディーン・マーチンにも影響を与えているかもしれない。コメディよりもシリアスの方が受けるのは、これは今で言うブルース・ウィリスかジム・キャリーといったとこか。
マクマレーを鍛えた(?)ミッチェル・ライゼン監督作品のほとんどは、戦争と時期がかぶさったせいで、日本にはあまりなじみがなく、戦後にあえて上映するほどの作品も少なかった。やはりマクマレーといえば、日本に入ってきたものは「ケイン号の叛乱」(54)などシリアスタイプなものが多いかもしれない。コンクリートくさい顔している割には西部劇作品が多いのも面白い。僕はこの本文を書いていて、ついケーリー・グラントを思い出したが、コメディ主体のグラントと比べると、悲喜劇活劇その他なんでも一通りやってみたマクマレーの方が出演作は多彩のよう。
歌も出来て演技もできてお笑いもできるところは、もしやディーン・マーチンにも影響を与えているかもしれない。コメディよりもシリアスの方が受けるのは、これは今で言うブルース・ウィリスかジム・キャリーといったとこか。