フェイ・レイ (今週のスター)
悲鳴だけで有名になった女優
フェイ・レイのことはそれほど大した女優ではないと思っていたのだけれど、アメリカではどうも神格化しているような気がしてきたぞ。僕が初めてフェイ・レイを注目したのは、90年の半ばごろ、アカデミー賞の授賞式に出席していて、司会者に紹介されたことがあったからだ。もうその時はおばあちゃんだったが、目がキリリとして、女優然とした貫禄さえ感じた。89年に自伝も出版しているので、決して無名ではないはずだ。プロフィールを調べてみると、42年に脚本家のロバート・リスキンと結婚し、死別するまで連れ添っていたことがわかった。ロバート・リスキンはフランク・キャプラ映画で有名な脚本家である。キャプラがらみでは「大飛行船」(31)に出演しているが、これはリスキンの脚本ではない。むしろプライベートの方が気になる女優だが、日本ではなにぶん情報不足というところだ。
何で有名かというと「キング・コング」(33)、これ一本に尽きる。これ以前にも「結婚行進曲」(28)などにでてすでにスターとしての地位は確立していたようだが、歴史的大作は「キング・コング」だ。巨大なゴリラの化け物に鷲づかみされ、ずっとキャーキャー叫んでいるだけの役だった。セリフはほとんどなし。この悲鳴だけで一躍有名になった。もともと怪奇女優としてのキャリアもあったようだし、「キング・コング」もホラー映画ゆえに、その後もその手の映画の出演が多かったようだ。しかし今では「キング・コング」は恋愛映画として評価されている傾向にある。フェイ・レイは巨大ゴリラが恋に落ちるほどの美女だったというわけ。たしかに、ゲーリー・クーパーの相手役もやっているし、フェイ・レイはそれこそ30年代美女の代表だったのだろう。
フェイ・レイのことはそれほど大した女優ではないと思っていたのだけれど、アメリカではどうも神格化しているような気がしてきたぞ。僕が初めてフェイ・レイを注目したのは、90年の半ばごろ、アカデミー賞の授賞式に出席していて、司会者に紹介されたことがあったからだ。もうその時はおばあちゃんだったが、目がキリリとして、女優然とした貫禄さえ感じた。89年に自伝も出版しているので、決して無名ではないはずだ。プロフィールを調べてみると、42年に脚本家のロバート・リスキンと結婚し、死別するまで連れ添っていたことがわかった。ロバート・リスキンはフランク・キャプラ映画で有名な脚本家である。キャプラがらみでは「大飛行船」(31)に出演しているが、これはリスキンの脚本ではない。むしろプライベートの方が気になる女優だが、日本ではなにぶん情報不足というところだ。
何で有名かというと「キング・コング」(33)、これ一本に尽きる。これ以前にも「結婚行進曲」(28)などにでてすでにスターとしての地位は確立していたようだが、歴史的大作は「キング・コング」だ。巨大なゴリラの化け物に鷲づかみされ、ずっとキャーキャー叫んでいるだけの役だった。セリフはほとんどなし。この悲鳴だけで一躍有名になった。もともと怪奇女優としてのキャリアもあったようだし、「キング・コング」もホラー映画ゆえに、その後もその手の映画の出演が多かったようだ。しかし今では「キング・コング」は恋愛映画として評価されている傾向にある。フェイ・レイは巨大ゴリラが恋に落ちるほどの美女だったというわけ。たしかに、ゲーリー・クーパーの相手役もやっているし、フェイ・レイはそれこそ30年代美女の代表だったのだろう。