ピーター・ローレ (今週のスター)

(1904~1964)

 僕は色んな映画でこのギョロ目を見つけました

 ピーター・ローレは僕は大好きだ。ハンガリー出身の俳優で、独特のギョロ目を売りにして、悪役や異国人の役で名を馳せた男である。
 最高傑作はフリッツ・ラングのドイツ映画「M」だが、これがセリフが12行しかない。でもその12行のインパクトが強烈だった。ローレはこの作品からスターの道を歩き始める。

 他の作品ではアルフレッド・ヒッチコックの「暗殺者の家」、ジョン・ヒューストンの「マルタの鷹」などが有名だが、「カサブランカ」、「毒薬と老嬢」など、名作といえる作品でよく顔を見かけるのが愛らしい。彼が出てきただけでも嬉しくなる。

 東洋人の役も多いが、いや確かに顔がアジア系である。僕の姉も「海底2万哩」に出演している彼を見て、「なんかこの人日本人みたい」っていってたけど、何を隠そうローレは「八十日間世界一周」ではなぜか日本人の役で出演しているのだ。思わずプッと笑ってしまうぞ。

 死ぬ直前に出演した映画「忍者と悪女」はエドガー・アラン・ポーの原作の映画化で、ヴィンセント・プライス、ボリス・カーロフという怪奇スターの巨頭と共演して、こりゃまた興味深い。

 ちなみに、スティーブ・マックィーンと共演したTV映画「ヒッチコック劇場」の一遍「指」はクエンティン・タランティーノが自作で話題にしていたぞ。

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