ドナルド・サザーランド (今週のスター)

怖い顔だけど名優なんです

 僕らの世代となると、ドナルド・サザーランドよりも、やっぱり息子のキーファー・サザーランド派になっちまうところですが、そうはさせんぞ。親子そろって脇役俳優だけど、本当はドナルド・パパの方が断然かっこいいんだ。意外な主演作もある。最近はまた復活のきざしだ。

 一番いいのは「普通の人々」。とてもシリアスなドラマだけど、ドナルド・サザーランドの表情が深かったこと。

 サザーランドといえば、「M★A★S★H」もある。ロバート・アルトマンの最高傑作と言われているおかしなブラック・コメディだ。ドナルドの怖い表情にまた毒があった。

 何と、あのフェデリコ・フェリーニの映画で主演をやったことがある。そう、「カサノバ」だ。「カサノバ」はサザーランドの作品では最も異彩を放つ珍作である。ちょっとやばいかも。

 どうしてか残忍な悪役が似合う男。目つきが怖いからね。「1900年」や「ロックアップ」ではほんとに怖い演技してくれてます。「1900年」は完全にキレてた。「ロックアップ」は冷静にして非道だった。

 その他の代表作は「コールガール」、「赤い影」、「イナゴの日」。
 実はドナルド・サザーランドはかなり沢山の映画に出ている。「アニマルハウス」、「JFK」、「バックドラフト」、「ディスクロージャー」、「アウトブレイク」、「評決のとき」など、有名な作品にも沢山出ている。しかし、やはり脇役が多いので、どうも影が薄いのである。
 頑張れドナルド。キーファーにはまだまだ負けないぞ。

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