テイタム・オニール (今週のスター)

子役スターはどこいった?
 テイタム・オニールは非常に書きにくい女優である。「ペーパー・ムーン」(73)で子役としてデビューし、アカデミー賞を史上最年少で受賞しちゃったスーパーガールであるが、大人になってからいまひとつピンとこないのである。日本人にもかなり人気があったし、来日も果たし、日本のCMにも出た。それだけ人気があったのは間違いない。しかし、テニス・プレーヤー、ジョン・マッケンローと結婚して引退し、しばらく映画に出てなかったこともあるが、すでに引退前から伸び悩んでいたようにも思う。マッケンローと離婚してから91年に映画界に復帰したとのことだが、それなのに全然彼女の顔を見ない。どこにいったんだろう?と思ってしまう。
 はたしてテイタム・オニールのファンは、子役時代の彼女が好きなのか、それとも大人になった彼女が好きなのか・・・。僕は大人になったテイタム・オニールの方が好きである。というのも、僕が映画を好きになった頃、映画雑誌「スクリーン」のバックナンバーを古書店でいくつか買って読んだときに、大人になったテイタム・オニールがエステしている写真を見付けて、その時の表情が本当に無邪気で可愛かったからだ。だから当サイトでも大人のテイタムの写真を使わせてもらった。
 よく日本のバラエティ番組に外国人が出てくるとき、決まって満面の笑顔で登場するものだけれど、テイタム・オニールの笑顔は、そんな感じの笑顔である。セクシー系じゃないんだけど、気持ちが良い笑顔だ。この笑顔に僕も惹かれたものだ。
 後から「がんばれ!ベアーズ」(76)をみて、この子がとんでもない子役だったことを知った。小さくて、おませさんで、子供だけにしかないものを持っていた。観客が求めているものがこれだとすると、大人になったテイタムの居場所がないのもしょうがない。まだ若いんだし、ここはひとつ、テイタムさんには何か大作に出てもらって、観客をぎゃふんと言わせてもらいたいものである。

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