ジョディ・フォスター (今週のスター)

いつの日も恵まれていたラッキー少女

 たぶん、現在最も人気のある女優だろう。
 それにしても、彼女の女優としての歴史は長い。何度もアカデミー賞の候補になっていて、知識人の間からも好評の女優である。小さな頃から演技力があったから、彼女は幸運にも作品に恵まれ続けたのだ。
 子役でスタートしているから、彼女の顔つきは他の女優(大人からスタートした女優)とは全く違う。まさに女優として生まれたぞって感じの顔つきだ。
 その顔つきだから、さすがに映画の印象をずいぶんと高めさせてくれるようだ。だから「タクシードライバー」(76)の売春ガールは強烈だった。「告発の行方」(88)も凄いが、「羊たちの沈黙」(91)はもっと素晴らしい。「羊たちの沈黙」は、ジョディ・フォスターの曇った表情と、映画の印象が見事にマッチしており、彼女のおかげで同作は90年代の最高の映画となった。「羊たちの沈黙」で見せた表情・目は、全く彼女だけの演技スタイルだと言えよう。

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