ジュリア・ロバーツ (今週のスター)

 ジュリア・ロバーツ、(なぜか紹介して欲しいという声が全然来なかったけど)、2003年1月、ついに彼女をウチでも取り上げる日がやってきた。

  「ノッティング・ヒルの恋人」(99)と「エリン・ブロコビッチ」(00)を見たときには、アメリカの女優も変わったものだと思ったけれど、よくよく思えば、この存在感こそハリウッド女優のしかるべき姿だということに気づかされる。
 かつてのオードリー、モンロー、リズら大物女優の血をひくかのようなゴージャスな風格があり、演技力、美貌、スタイル、すべてに申し分なし。ギャラの高さや、共演者との恋愛も含めて、何から何までが世間話のネタであり、世論への影響力は計り知れない。

 「ハリウッド・スター」という言葉は古びた死語なのかもしれない。しかし僕はここに断言する。今この言葉を背負って立つことができる大女優はジュリア・ロバーツをおいて他にはいないと。彼女はたった一人映画業界に残された正真正銘のハリウッド・スターであって、この栄えある伝統は、否応無しにも彼女の今後の動向にかかっている。
 これだけオーバーにかきたくなるほど、問題は深刻だ。70年以上も灯し続けてきたハリウッド・スターの火は、これまでに幾度も消えかかったが、ジュリアの登場により、再び赤々と燃え上がった。この火はこれからも一時も絶やすわけにはいかない。後継者(ライバル)が現れるまでは、ジュリアがたった一人でハリウッドを切り盛りしていかなければならない。
 彼女は上り詰めすぎた。このことが彼女にとって幸せをもたらすのか、それとも苦となるのか・・・。これはジュリアにかせられた宿命だ。

オリジナルページを表示する