ケネス・ブラナー (今週のスター)

シェイクスピアに魂を売った男

 ちょっと臭い台詞から書き出してしまった。アイルランド出身だけど、ロンドンの王立演劇学校で演技を学んで映画界に入り、今やイギリス映画の将来を担っている演技派である。
 それにしても、この人はやっぱりシェイクスピア映画でしょう。もしかしたら、ローレンス・オリビエよりもシェイクスピア映画いっぱい撮ってるかもしれないぞ。監督としての腕前も抜群だからね。
 代表作は、「ヘンリー五世」。オリビエも作ったこの映画に果敢にも挑戦し、絶賛された。それから後はもう任せなさいで、シェイクスピア映画を量産していく。ここ最近はシェイクスピア映画ブームだが、そのきっかけを作ったのは、紛れもなくケネス・ブラナーである。
 僕が好きな映画は「から騒ぎ」。シェイクスピアのコメディを現代的解釈で映画化した傑作である。シェイクスピア独特の、思わずにやにやしてしまうユーモア・センスをうまく掴んでいた。
 シェイクスピア映画といえば、「オセロ」にも出演、「世にも憂鬱なハムレットたち」という劇団に関する映画も作っている。また、4時間近い大作「ハムレット」も手がけているが、同作は往年の名優を含めて、かなりの豪華キャストだった。彼らのトップに立ってしきるわけだから、ケネス・ブラナーの支持率は相当なものではないか。
 シェイクスピアとは関係ないけど、英国調ゴシックホラー「フランケンシュタイン」もとても面白かった。

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