キャメロン・ディアス (今週のスター)

好きにならなきゃアブノーマル
 やっと「今週のスター」でキャメロン・ディアスを取り上げる時が来た。準備OKだ。
 この文章を書いている時点では、キャメロン・ディアスはハリウッドで1位を争うビッグスターである。雑誌の人気投票でも1位だったが、僕はなぜだか昔から映画雑誌で人気投票1位になる女優にピンとこない男で、ジュリア・ロバーツ、メグ・ライアン、ジョディ・フォスターも好きになるまでかなり時間を要した。3人とも「好きにならなきゃ」というくらいの勢いで頑張って好きになった。キャメロン・ディアスも僕はその良さがさっぱりわからなかった。期待してみた「マスク」(94)が僕の全然好きじゃない映画だったから、出だしから印象が悪かった。「マスク」の何が嫌いだったかというと役者だった。ジム・キャリーはその後別の映画を見て一気に好きになったが、キャメロン・ディアスはその後もなかなか好きになれなかった。
 僕の友達は硬派な奴で、滅多に女性のことについて語らない男だが、そいつもキャメロン・ディアスのことを「綺麗なブロンド美女」と褒めてた。そいつが女性について語ったのはそれが最初で最後だった。奥手な彼をそう言わせた女優キャメロン・ディアス恐るべし!
 それから僕は努力した。みんなが好きな女優だから、僕も好きにならなくちゃと。さもなければ僕はアブノーマルな男ということになってしまう。だってノーマルな人間ならキャメロン・ディアスを好きになるはずだから!
 ある日映画館で「マルコヴィッチの穴」(99)を見た。最初から最後までキャメロン・ディアスがいたことに気づかなかった。後になって、あの小汚い女がキャメロン・ディアスだったとわかり、ぶったまげた。うーむ、こいつはただものじゃないかもしれない・・・。
 でもって「シュレック」(01)を見た。なんかすごくはじけたお姫様が出てきたが、この声がキャメロン・ディアスだった。すごくイメージがぴったりだったと思う。声だけだから顔は出てこないけれど、こんな恥ずかしい役を平然とやってしまう彼女が、僕はだんだんと好きになってくる。
 そして「チャーリーズ・エンジェル」(00)。あー、これこそキャメロン・ディアス! 28歳の一番いけてる頃の作品ですな。ちょっとバカっぽいところが可愛い。お尻をぐるぐる回しながら踊るシーンがチャーミングだった。ポイントアップだ。
 その後、流出ビデオやら何やらで話題になったが、そんなの僕にはどうでもよかった。で、強制的にキャメロン・ディアスを好きになるため、トドメの一撃として最初全く見る気のなかった「イン・ハー・シューズ」(05)を見に行ったわけだが、これにやられました。セクシー路線で、良い感じでした。勝ち組女なのか負け組女なのか、どっちなのかよくわからない曖昧さが彼女の良さだと思う。
 ソフトバンクのイメージガールに選ばれたけど、CMがすごく良い。キャメロン・ディアスがただソフトバンクの携帯を片手に急ぎ足で歩いているだけのCMなんだけど、あのスーツスタイルがたまりません。このCMばかりは何度見てもいいなぁと唸らせる。2006年10月。僕はやっとキャメロン・ディアス・ファンに昇格しました。それにしても、ソフトバンク。あんなにでかい会社になるとは15年前には微塵も思わなかったけど、今じゃトップスターをCMに起用する大企業か。ホークスもヤフーもテレコムもボーダフォンも今じゃ全部ソフトバンクか。やるなあ。ずっとソフトバンク派で良かったと言わせるCMです。もちろん、キャメロン・ディアスのお力でしょう。

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