太陽の王子ホルスの大冒険 (名作一本)
東映動画は、アニメ好きな人なら、決して避けて通ることができないものである。「太陽の王子ホルスの大冒険」は、「わんぱく王子の大蛇退治」、「長靴をはいた猫」と並ぶ東映動画の三大傑作のひとつである。
まるでファミコン時代のロールプレイング・ゲームのような、いかにも王道の少年冒険物である。たしかに子供向けに作られていることは明らかで、大人が見ると、少々物足りないところがあるのも事実だが、この映画で初めて使われた数々のアニメーション技法が、そのまま今日の日本のテレビアニメに受け継がれていることは無視できない。そして、この映画には、途方もない傑作を作って観客の度肝を抜いてやるぞというアニメーターの情熱と自信が全編にみなぎっている。その精神が、結果数多くの技法を開発していったのだろう。
僕も相当なアニメオタクで、今までに色々なアニメを見てきたつもりだが、この映画ほど画面の外に飛び出さんばかりのパッションを感じたものはない。
最初のシーンからとことん熱い。主人公ホルスと狼の群れの戦い。リミテッド・アニメにして、このなんという気迫とあらあらしさ。いや、むしろリミテッドだからできた演出である。次のシーンでは巨大な岩男が登場。このバカでかさ。ここでドーンと出るタイトルテロップのなんたる力強さ。登場人物の性格もかなり豪快。セリフも声も歌も熱い。
ストーリーには何のプロセスもない。次々と出来事・事件だけが都合よく展開していく。しかし、各シーン各シーンの豪快さにはただただ圧倒されるばかりだ。後半でだれるが、とにかく前半に受けたショックは大きい。この映画を見た後、僕は普通のアメリカ映画を見たが、アメリカ映画のテンポの緩さに、つい、あくびがでた(本当ならこれが普通のテンポなんだろうけど)。そのくらい、「ホルスの大冒険」が熱かったわけだ。
▲押しつぶされるほど圧倒的なスケールで、東映動画の底力を見せつけた日本アニメーション史上の大古典。
「太陽の王子ホルスの大冒険」DVD
▲高畑勲ブランドとしても一見の価値あり
1968年製作 日本・東映
製作:大川博
監督:高畑勲
出演:大方斐紗子、市原悦子
まるでファミコン時代のロールプレイング・ゲームのような、いかにも王道の少年冒険物である。たしかに子供向けに作られていることは明らかで、大人が見ると、少々物足りないところがあるのも事実だが、この映画で初めて使われた数々のアニメーション技法が、そのまま今日の日本のテレビアニメに受け継がれていることは無視できない。そして、この映画には、途方もない傑作を作って観客の度肝を抜いてやるぞというアニメーターの情熱と自信が全編にみなぎっている。その精神が、結果数多くの技法を開発していったのだろう。
僕も相当なアニメオタクで、今までに色々なアニメを見てきたつもりだが、この映画ほど画面の外に飛び出さんばかりのパッションを感じたものはない。
最初のシーンからとことん熱い。主人公ホルスと狼の群れの戦い。リミテッド・アニメにして、このなんという気迫とあらあらしさ。いや、むしろリミテッドだからできた演出である。次のシーンでは巨大な岩男が登場。このバカでかさ。ここでドーンと出るタイトルテロップのなんたる力強さ。登場人物の性格もかなり豪快。セリフも声も歌も熱い。
ストーリーには何のプロセスもない。次々と出来事・事件だけが都合よく展開していく。しかし、各シーン各シーンの豪快さにはただただ圧倒されるばかりだ。後半でだれるが、とにかく前半に受けたショックは大きい。この映画を見た後、僕は普通のアメリカ映画を見たが、アメリカ映画のテンポの緩さに、つい、あくびがでた(本当ならこれが普通のテンポなんだろうけど)。そのくらい、「ホルスの大冒険」が熱かったわけだ。
▲押しつぶされるほど圧倒的なスケールで、東映動画の底力を見せつけた日本アニメーション史上の大古典。
「太陽の王子ホルスの大冒険」DVD
▲高畑勲ブランドとしても一見の価値あり
1968年製作 日本・東映
製作:大川博
監督:高畑勲
出演:大方斐紗子、市原悦子