100年前のクラシック映画から映画史を読み解く


チャン・イーモウ (巨匠の歴史)

赤の監督




張芸謀(1950~)  中国の監督
87年 ベルリン映画祭金熊賞受賞
90年 カンヌ映画祭ルイス・ブニュエル賞受賞
91年 ベネチア映画祭銀獅子賞受賞
92年 ベネチア映画祭金獅子賞受賞
95年 カンヌ映画祭高等技術賞受賞
99年 ベネチア映画祭金獅子賞受賞
2000年 ベルリン映画祭金熊賞受賞   ●映画学校を出て映画祭の花形に
 中国の映画学校は、きっととてつもないレベルなのだと思う。中国の映画芸術というものは、シビアなもので、相当なこだわりがあり、脚本だけでも細かい描写を何もかも書かなければいけないのである。だから中国映画の脚本はとても分厚い。そんな神経とぎすましたような世界で勉強すれば、さぞ超人的な監督が輩出されるに違いない。
 チャン・イーモウ監督はかなりいい歳に北京電影学院に入学している。でも、教育が良かったのだろうか、凄いカメラマン&監督に成長した。タルコフスキーと同じく、作品を発表するたびに必ずどこかの映画祭ででかい賞を取る実力者である。恐らく、90年代で最も目覚ましい活躍をした監督である。21世紀に入ってからも、彼はきっとやってくれるだろう。

●シンメトリーな映像・真っ赤な映像
 チャン・イーモウの映画は「中国らしい映像美」だといいたい。左右対称の整った映像は、いかにも中国的であり、また真っ赤な色調も中国をイメージさせる。中国語の抑揚もこの映像にテンポよくマッチする。
 代表的な「紅夢」はシンメトリーの極めつけで、ハリウッドでも高く評価された。
 毎度赤の使い方にも感心させられるが、彼の場合、映像だけが主じゃない。確かに詩的映像は溜息がでるほど美しいが、彼の映画は、ストーリーそのものもよくできている。たとえ映像を無視したとしても、彼の作品は面白いだろう。静かな展開の作品が多いが、これからどうなるのだろうとワクワクしながら見てしまう。
 ゆっくりと映画を楽しみたいのなら、チャン・イーモウの映画はもってこいだね。

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