Mr.インクレディブル (映画史博物館)

映画のエッセンスが隅々まで詰め込まれており、実にタイトな作品である。感心するのは、これがヒーロー映画の王道を走りつつも、パロディに落ちぶれることなく、普遍的な娯楽性を持つに至ったことである。敵の秘密基地の物々しい仕掛けが遊び心に溢れているが、その仕掛けを次々と乗り越え、スーパーヒーロー4人それぞれの得意技を活かした連携プレーなど見ていて心踊らされる。みんな考える間もなく体が先に動いてスリル満点である。Mr.インクレディブルは、反射神経、タフネスさ、包容力を備え、本気で「かっこいい」と言える男である。

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