アメリカの雑誌で見る2004年 (メールマガジン)

2005/2/21 Vol.37

こんにちは。澤田です。

出張で、某ホテルに泊まったのですが、そこがひどいホテルでした。以前札幌で泊まったホテルは3800円で極楽みたいなところだったのですが、今回泊まったホテルは4300円も払ったのに、廃墟のようなホテルでした。廊下は狭いし、天井も低く、壁紙はボロボロにはがれているし、床はでこぼこ。おまけに隣の部屋の人の声も聞こえてくるし、シャワーもまともにお湯が出ませんでした。「3K(暗い汚い怖い)」とはこのことですね。これからはホテル選びも慎重にしなければいけませんね。


ミニコラム番外編「アメリカの雑誌で見る2004年」

もうすぐアカデミー賞の発表ですが、候補作が日本ではまだ公開されていない映画ばかりで、日本人は受賞者を予想する楽しみが味わえません。ちょっと寂しいですが、海外の雑誌を読むことで、なんとなくその盛り上がりに付いていくことができます。

僕はアメリカの<エンターテイメント・ウィークリー>という雑誌を毎週読んでいます。英語は読めないので、ただ写真と見出しだけを見て楽しんでいるだけにすぎませんが、それだけでもアメリカの人気の傾向がなんとなく見えてくるので、とてもためになります。

今週のミニコラムでは、アカデミー賞授賞式に先駆けて、アメリカの芸能各誌のランキングをそれぞれベスト5まで掲載させていただきました。以下のすべてのランキングはアメリカの映画批評家たちによって決められたものであり、映画関係者や一般人の投票で決めたものではありません。そのため保守的なアカデミー賞のノミネート作品とは違ったタイトルが目立ちます。

<エンターテイメント・ウィークリー>が集計した2004年ベスト5
1「サイドウェイ」
2「ビフォア・サンセット」
3「Mr.インクレディブル」
4「スパイダーマン2」
5「エターナル・サンシャイン」

<プレミア米国版>が集計した2004年ベスト5
1「サイドウェイ」
2「エターナル・サンシャイン」
3「Mr.インクレディブル」
3「ミリオンダラー・ベイビー」
5「Born Into Brothels(ドキュメンタリー)」

映画批評家ロジャー・エバート選出(シカゴ・サン・タイムズ)
1「ミリオンダラー・ベイビー」
2「キル・ビルVol.2」
3「ベラ・ドレイク」
4「スパイダーマン2」
5「Moolaade(セネガル映画)」

映画批評家オーウェン・グリーバーマン選出(EW)
1「サイドウェイ」
2「エターナル・サンシャイン」
3「Mr.インクレディブル」
4「そして、ひと粒のひかり」
5「キンゼイ」

映画批評家デヴィッド・アンセン選出(ニューズウィーク)
1「サイドウェイ」
2「ビフォア・サンセット」
3「アフガン零年」
4「ミリオンダラー・ベイビー」
5「バッド・エデュケーション」

映画批評家ピーター・トラバース選出(ローリング・ストーン誌)
1「サイドウェイ」
2「エターナル・サンシャイン」
3「ミリオンダラー・ベイビー」
4「アビエイター」
5「Mr.インクレディブル」

映画批評家ケネス・トゥーラン選出(ロサンゼルス・タイムズ)
1「サイドウェイ」
2「Mr.インクレディブル」
3「ミリオンダラー・ベイビー」
4「エターナル・サンシャイン」
5「The Five Obstructions(デンマーク映画)」


ダイレクト・レビュー「ハウルの動く城」

これはとても素敵な映画ですよ。見ていてとても心の中が洗われていくような気分になります。とにかく映像がユーモラスで、美しい。この楽しさ、美しさは、アメリカの3DCGアニメなんか比ではありません。

それまでの宮崎駿映画のエッセンスが全て詰め込まれた作品という印象ですが、イマジネーションの豊かさという点で言えば、かつてのジブリ映画の中でも最高得点ではないでしょうか。僕は最初のシーンからぐいぐいと引き込まれて、最後まで興奮しきりでした。映像のダイナミズムだけで、これだけ人をワクワクさせる監督は、世界広しといえども、宮崎駿一人しかいないと思います。1シーン1シーンすべての映像に息をのみ、改めて宮崎駿はイマジネーションの天才だと思いました。宮崎駿の映画は2回見た方が面白いと言われているので、機会があれば、これもまたもう一度見てみたいです。

僕にとっては2004年度の邦画ベスト1なんですが、キネマ旬報ベストテンではなぜか10位内に入ってませんでしたね。納得できません。でも、来年のアカデミー賞のアニメ作品賞はまずこれで間違いなしでしょう。(★★★★★)

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