大赤字ギャガ・コミュニケーションズの話 (メールマガジン)

2004/12/15 Vol.29

こんにちは。澤田です。

ウチの会社の上司がMacユーザーだということがわかり、びっくりです。とてもMacユーザーに見えない人なので意外でした。会社に隠れMacユーザーがいるのは嬉しいです。僕もMacユーザーですが、Macユーザーって、Windowsユーザーにはどういう風に見られているんでしょうね。コダワリ派? 道楽者? インテリ? アーティスト? かっこつけしい? それとも単なる変わり者? とにかくMacを使うからには、それなりのプライドが必要なんです。


コラム「大赤字ギャガ・コミュニケーションズの話」

日経ビジネス誌の「敗軍の将、兵を語る」のコーナーに、配給会社ギャガ・コミュニケーションズのCEO(最高経営責任者)藤村哲哉氏が登場した。「敗軍の将、兵を語る」はそのタイトルを読んで時の如く、ちょっと痛々しい内容の記事である。このページでは、ギャガが大赤字を計上し、有線ブロードネットワークスに買収されたことについて、CEO自らその心境を語っている。

僕は経営のことについてはてんで疎いので、宣伝費がどうのこうのとか内部事情をよくわからぬまま、ただ映画単体だけを見て、ひょうひょうと映画批評し、時にはバッサリと斬ったりしていたが、今回藤村氏の文章を読んで、映画で商売するのも命懸けなんだなあと、打ちひしがれた。芸術的な視点だけで作品の評価を決めつける僕らの考えは軽率すぎたかもしれない。

ギャガの経営の正否を決める最後の賭けは「ヴァン・ヘルシング」であった。僕はこれをギャガの試写室で拝見したが、これが想像以上にひどい内容で、正直言ってこれは今年最低の映画になると思った。しかし、ギャガとの約束があったので、僕のサイトでも話題作という形で特集を組ませていただいた。当時、ギャガは意地になったように、膨大な宣伝費を注ぎ込んで、色々な雑誌やテレビで宣伝していたのを僕は覚えている。テレビをつければ「ヴァン・ヘルシング」のCMが流れていた。

公開が始まると「ヴァン・ヘルシング」はギャガにとって過去最高のオープニング記録を打ち立てるも、公開2週目から客足ががくんと落ちて、この映画1本だけで10億円の大赤字を出した。内容が内容だったからだろうか。藤村氏は「今年は多くのババを引いてしまった」と反省している。藤村氏は明後日17日の株主総会でCEOを辞任する予定だ。創業者がCEOを辞めるほど会社の経営はシビアな世界なのである。

この記事を読んで、僕はこれからはビジネス的な観点からも映画を見てみようと思った。

※今週はテレビゲーム「メタルギアソリッド3」を買って思う存分遊びたいので、来週号のメールマガジンは休ませてもらおうかと思っています。映画ファンの皆さん、多趣味な僕をどうか許してください。

オリジナルページを表示する