100年前のクラシック映画から映画史を読み解く


ビデオコレクションの寿命は短し (コラム)

 

 今日、たぶん半年ぶりにビデオテープで映画を見た。ここ半年間、劇場かDVDで映画を2・3本見ただけで、ビデオテープ様とはかなりご無沙汰であった。感想を言うと、画質と音質がとにかく汚かったこと!
 数年前まで僕はずっとVTRッ子だったので、ビデオテープとDVDのクオリティの違いについて考えたことはなかったが、DVDが普及した今、ビデオテープの価値は本当に薄れてきたように思う。ビデオテープは再生すれば再生するほど劣化するが、DVDはまるで劣化しない。この差は大きい。その上にDVDには映像特典がつくし、バイリンガルだし、安値で音楽CDを買うくらいのノリで購入できるし、いいとこづくしだ。

 実は僕は数年前まで、「名作ハンター」の異名を持つほど、ビデオ漁りが好きであった。学生時代は、週に20本以上ビデオを借りては全部ダビングしたものである。衛星放送などの録画もあわせれば、そのビデオ本数は1800本を超える! 今冷静にこの数字を見てみると、とても信じられないのである。でも確かに1800本持っているのである。もちろん全部を最初から最後までまじめに見たわけではないが、全てざっと目は通している。僕の映画ファン歴は7・8年だが、一日に一本と考えれば、まあこの数字もさほど驚くべき数字ではなくなる。しかし、それにしても1800本というのは自分でも驚きだ。はっきりいって、渋谷のTSUT○YAよりもうちの方が古典映画のライブラリは充実しているね。(もっとも、LDマニアに言わせてみればこの本数では笑われてしまうが)

 僕はたまにこのコレクションを見てふと思うのである。「なんて無常なんだ」と。これらのビデオは、せいぜい一度しか見てもらえないだろうに、それでも本数だけが嵩張っていったのである。昨年からさすがに集めていても仕方がないと思った僕は、コレクションをしなくなったが、昔はただ所有することの喜びだけを求めて集めていたのであろう。これからは本当に録りたいものだけを録ろうと思っている。

 そんなとき、悲劇が。久しぶりにコレクションの中からやおら一本の映画を取り出し、それを見た僕は大きなショックを受けた。画面は乱れまくるし、音はとぎれとぎれ、電子的な雑音も入っている。なんてことだ! ビデオの寿命というものがこんなにも早かったなんて! 常温で保存していたのが失敗だったのか? これじゃあろくに見られない。僕の場合、全てが3倍録画だったので、劣化もただごとじゃなかった。1800本、僕の7年間の苦労が無惨にも消え去ろうとしている・・・。

 前にテレビで見たのだが、ビデオテープの寿命というのは、わずかに8年なのらしい。非常に短命だ。人間の人生の10分の1である。CDでも寿命は20年まで。データは半永久的だと言われているが、メディアそのものは20年もたつと、はがれて使い物じゃなくなるらしい。短く見積もっての20年なのだろうけど、どちらにしてもいつか使えなくなると思うと、はかない。

 僕はこのことについてはあまり考えないことにしている。考えるとブルーになるからね。

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