100年前のクラシック映画から映画史を読み解く


子供の想像力についてのあれこれ (コラム)

 

 子供の頃、眠れない時って、目をパッチリ開けてなかった? 目をつぶるのも面倒だから、開けといちゃうんだよね。テレビゲームやってて、途中で親に寝なさいなんて言われたら、気になって寝られなかったりする。だから、そんなときは寝ないで天井をじっと見詰めてた。

 思い出さない? 子供の頃の薄汚れた天井を。雨漏りのシミとかついてたりしてさ。子供の頃は、木目やシミとかを見て、色んなものを想像しなかった? 汚れが何だかヒトに見えてくるんだよね。

 子供ってのは、そういうところから想像力を身につけていったんじゃないかな。

 最近たまに思うんだけど、大人になって空想する力が衰えたような気がする。だって今、木目の模様を見ていても、やっぱりそれは木目にしか見えないし、どう頑張ってもゴジラには見えてこないもんね。積乱雲も昔はサンタクロースのおっさんに見えたんだけど、今じゃモコモコの雲にしか見えない。頭が固くなってきたのかな。

 子供の頃は教科書にパラパラ漫画を書いたり、ウルトラマンごっことかもいっぱいしたけど、成長するにつれて、周囲の人たちがそういう遊びを「幼稚」扱いするようになってくるから、自分も世間の波に呑まれて、そんな空想遊びをやめちゃうんだよね。自分だけが仲間外れにはなりたくないってつい思っちゃうんだなあ。それが人を、いわゆる凡人にしてしまうのではないかと。
 ここであまのじゃくになって空想の世界を選んだ人間が、将来の大物なのかも。だって、他人と違うことをやっている人間って面白くない? 個性があるよね。変な人なのか、天才なのか、紙一重だけどね。オタクってバカにできないんだぜ。

 ジェームズ・スチュアート、キャサリン・ヘプバーン、ゲーリー・クーパー・・・。黄金時代のハリウッド・スターって、今のスターと比べて目の輝きが全然違う。純粋な目をしてる。子供のような無邪気な目だね。ああいう輝きを見せる人って天才だと思うな。凡人にはない発想のセンスを持っているからね。

 僕が今回ここにこんなこと書いたのは、心の中に引っ込んでいた無邪気な自分を再び呼んでみたくなったから。無邪気な人間は、どんなバカだってやれる。今、僕はとてつもないバカがやりたくなってきたぞ。みんなもバカやって、周囲の人たちを振り向かせようじゃないか。

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