ヴァル・キルマー (今週のスター)

 「英雄」と表現したくなるスターである。だって「バットマンフォーエヴァー」(95)では劇場バットマン役の2代目をやってるし。目元と口元がかっこいい人なんで、バットマン役はピッタリだった。チェロキー・インディアンの血をひく、かっこいい顔立ちなんだよね。

 ヴァルの出世作は「ウィロー」(88)だろう(その前に「トップガン」(86)でアイスマンの役をやってたけど、主演じゃないからね)。この手のファンタジー映画には駄作が多いが、「ウィロー」はなかなかの傑作で、ヴァルのシャレのきいた剣さばきがスーパーヒーローっぽくてなかなか格好良かったりするんです。いきなり女装しますけど。

 幸運にも話題作に恵まれ続けたが、僕が一番アタリだと思ったのは「ドアーズ」(90)。伝説のロック・ミュージシャン、ジム・モリスンを演じているが、これがちょっと似すぎ。有名人の半生を演じることは、役者にとっては大きな一歩である。ヴァルを見たければ「ドアーズ」を見ればいいと思う。ちなみにヴァルは「トゥルー・ロマンス」(93)でも、ある偉大なシンガーを演じている。誰を演じたのかは、見てのお楽しみ。というか、ヴァルと気づいてくれるかどうか・・・。

 ヴァルの「英雄」ぶりはその後も止まらず、「トゥーム・ストーン」(93)ではドク・ホリデイ役に抜擢される。他のヴァルとはひと味違うヴァルでした。「ヒート」(95)、「ドクター・モローの島」(96)でちょっと芸風変わったかもと思わせつつ、また「セイント」(97)でいい味見せつけてくれてますな。僕はまだ見てないけど「グッバイ・ジョー」(99)という映画のパパ役も人気が高いらしい。

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