イザベル・アジャーニ (今週のスター)

なぜ歳を取らない?

 「悪魔のような女」(96)に出てきたときはびっくりしたよね。フランス映画界最大のスターであるイザベル・アジャーニは、40歳過ぎているのに、なぜか老けて見えない。うまくいけばまだ20代の役もOKだ。なぜ老けないのだろうか? 僕はアジャーニのことを考えると、何よりもそのことが頭に浮かぶ。

 とにかく彼女の作品で素晴らしいのは女性映画「アデルの恋の物語」(75)である。これに尽きる。二十歳の頃の作品であるが、やばいくらい役にはまっていた。白痴すれすれの気絶してしまいそうな美しい容姿で、一躍スターの座に。この映画を見たときは、彼女より美人の女優っているのか?なんて思ったほどである。でも恋人にしたいとは思わんかったけどね。

 他の作品では「アデルの恋の物語」ほど強烈な印象は与えるものはないが、ただし、24歳そこそこで成功した「ポゼッション」(80)、「カルテット」(81)の2作は共にカンヌ映画祭でも評価されているので、お薦めしたい。
 30代の頃の作品では自ら映画化権を買い取った「カミーユ・クローデル」(88)がベストだ。
 無論、ハリウッドでの活躍も目覚ましい。

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