ロバート・ダウ二ーJr.

『アイアンマン』ジャパンプレミア開催
ロバート・ダウニーJr.が北島康介選手と握手

9月4日(木)、東京国際フォーラムにて、『アイアンマン』(作品詳細)のジャパンプレミアが行われた。

レッドカーペットには『インクレディブル・ハルク』のジャパンプレミアにも参加した大鳥れい、生島ヒロシらが来場。サイバーダインの山海嘉之教授の解説による映画さながらのパワードスーツ「HAL」の実演もあった。

サインに応じるダウ二ーJr.
ダウ二ーJr.は15年ぶりの来日とあってファンの熱気も半端ではなく、ダウ二ーJr.が現れたときには柵が押し倒されそうになったが、ダウ二ーJr.は通常ならば手の届かない奥の方のファンのところまで行って、ちゃんと一人一人にサインした。

マスコミ向けパネル前ではダウ二ーJr.がパワードスーツ「HAL」と対面。「HAL」は映画と同じく、軽い力で重たいものを持ち上げることができるもので、来年には実用化され、福祉、工業、エンターテイメントなど幅広い分野での適用が期待されている。酒樽を子猫のように軽くひょいと持ち上げる「HAL」を横にしてダウ二ーJr.は「羨ましいね。でも君は飛べないだろ?」と対抗意識を表した。

鏡開き
続いてダウ二ーJr.は「HAL」と共に鏡開きに初挑戦。鏡開きのノウハウを知るはずがないダウ二ーJr.は、必要以上に酒樽を強く叩きすぎてしまい、ざぷんと水しぶきがあがった。ダウニーJr.は「この酒をHALのパワーで一気飲みしてもらおうか」とここでもジョーク。

場所は変わってメインステージ。司会が「Mr.ロバート・ダウニーJr.の登場です!」とアナウンスすると、スクリーンいっぱいにダウ二ーJr.のシルエットが投映され、ステージ奥の光の中からダウ二ーJr.が登場。このド派手な登場パフォーマンスに客席からは驚きと感動の声があがった。

ダウ二ーJr.と北京五輪メダリストたち
この日は『アイアンマン』に因んで日本の鉄人として、北京五輪でメダルを獲得した競泳の松田丈志選手、フェンシングの太田雄貴選手、柔道の内柴正人選手、競泳2冠の北島康介選手が登壇、ダウ二ーJr.と握手した。

松田選手からスピード社の水着にからめて「今の水着は着るのに30分くらいかかりますが、ダウニーさんのパワードスーツの着心地はどうですか?」という質問も飛んだが、ダウ二ーJr.は「まあ悪くないよ。でもトイレに行くときは大変だった。水泳ならトイレに行く必要はないよね?」とブラックユーモアを交えて返した。また、太田選手からは「僕は今就職活動中ですが、社長になった気分は?」と質問され、「権力、栄光、本当に良い気分だった。でもそれは映画の中だけの話で、本当は違うんだ」とおどけてみせた。

『アイアンマン』は、マーベルが映画業界に乗り出し、本格的にアメリカンコミックスを映画化した作品。兵器開発会社のCEOトニー・スターク(モデルはハワード・ヒューズ)が、正義の味方アイアンマンとなって世界平和を守る正統派ヒーロー物語。トニーの天才ぶりが見どころで、拉致されたトニーがその場にあったガラクタを寄せ集めてパワードスーツを開発し、見事脱出する前半部からしてスリル満点。音速よりも速く空を飛ぶアイアンマンが、軍用戦闘機に追われるシーンなど盛りだくさんの内容で、大人の女性が見ても楽しめる痛快アクション映画になっている。

映画のようにポーズを決めるダウ二ーJr.
ダウニーJr.は昔から演技派の肩書きがつくことが多く、一度は若手ナンバー1と言われ、最年少でオスカー主演男優賞受賞を期待されたほどだが、ドラッグのため10年ほど低迷が続いていた。『アイアンマン』製作当初はダウ二ーJr.の起用についてスタジオ側に反対されたというが、押し切って大正解だった。どちらかというとダウニーJr.は悪役寄りの顔付きだが、その眼光と独特なエロキューションは、プレイボーイでオタクな天才CEO役に適任。ダウ二ーJr.の株は現在急上昇しており、すでに続編の製作も決定している。続く主演作『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』も全米では3週連続でナンバー1ヒットを記録。『シャーロック・ホームズ(原題)』では名探偵ホームズ役に決定しており、プレイボーイ誌の創刊者ヒュー・ヘフナーの伝記映画『プレイボーイ(原題)』ではヘフナー本人からヘフナー役のオファーを熱望されるなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いである。転機となった『アイアンマン』は、その意味でもダウ二ーJr.のキャリアの最高傑作といえるもの。日本公開は9月27日(土)。お見逃しなく。(2008/9/4 構成・写真:澤田)

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