2008/09/01 Vol.154


こんにちは。澤田です。

「好きな日本の女優は誰?」と訊かれても、僕はすぐに答えられないので、今度訊かれたときのために好きな女優をあらかじめ用意しておこうかなと思いまして、この前取材した石原さとみに決めました。調べたら事務所はホリプロということで、深田恭子も綾瀬はるかもホリプロだし(なんとなく雰囲気が似てるかも)、恐るべき事務所だなぁと思いました。


コラム「大いなる宣伝費−そしてロードショーの休刊」


『ハンコック』のジャパンプレミアを取材して思ったことは、映画会社は宣伝にとにかくお金を使うということでした。

ウィル・スミスが車をひょいと投げるだけのパフォーマンスを見せるためだけに2000万円もする車の模型を用意したわけですから(結局これは使用しませんでした)、このイベント全体の費用はいったいいくらだったのでしょうか。考えただけで気が遠くなります。こう書くと失礼ですが、あってもなくてもいいような仕掛けに物凄い大金がかかっていたりするから驚きます。

小さな配給会社の場合、来日スターを呼べず、代わりに日本の有名人を宣伝に起用します。これは理解できるのですが、大きな配給会社の場合、予定さえ合えば当たり前のように主演スターを日本に招きますよね。イベントに招いたスターにギャラが出ているのかどうかはわかりませんが、ファーストクラスの航空券と、ホテルのスイートルームの宿泊費などはどうしても必要なわけで、このお金が日本の配給会社から出ているのか、それともハリウッドの映画会社から出ているのか、お金の動きはよく存じませんが、全体でものすごい大金がかかっているのは事実です。

ここで疑問に思うのは、たった1日のプレミアに、これだけお金をかけて、本当に元を取り戻せるのかということ。毎回やっているから、当たり前に取り戻せているのでしょうね。収入源といえばチケット代が中心でしょうから、たかが映画一本のチケット代だからといって侮れません。例えば『アイアンマン』は製作費が1億4千万ドルと高めですが、公開4日で興行収入が1億ドルを突破しました。スターは名声を得られ、会社は大儲け。大衆は面白い映画が見られて大喜び。映画産業は、みんながハッピーになれるビジネスなんですね。

何事も商品を売るために重要なのは宣伝なのだと思いました。いかに良い作品でも、それを知ってもらわなければ意味がないのです。映画の製作費よりも、宣伝費の方が高くなるのも納得です。

この日、映画ファンなら一度は読んだであろう映画雑誌「ロードショー」(現在発行部数5万部)が休刊になるというニュースを読みました。理由はインターネットが普及したことで部数が減り広告収入が得られなくなったこと。映画会社はあれだけ宣伝費をかけているのに、媒体の方は広告収入がカラカラ状態です。Web媒体は冷遇されている媒体だと思っていましたが、Web媒体が台頭してきたせいで紙媒体まで危機に瀕しているのですから、この業界で生き残るのは意外と大変なのです。