第10夜『ドラゴン・キングダム』
ジャッキー・チェンとジェット・リー夢の共演!
(C)2008 J&J Project LLC
『ドラゴン・キングダム』の作品情報
こういう映画を待っていた!カンフースター、ジャッキー・チェンとジェット・リー(リー・リンチェイ)。2人とも香港のみならず、ハリウッドでも活躍中だが、このたび、2人が何とハリウッド映画で共演するというプロジェクトが実現した。それが『ドラゴン・キングダム』だ。映画全体がカンフー映画への一大オマージュとなっており、2人の共演こそが最重要目的。そのためだけに誂(あつら)えた作品といってよく、ジャッキーとジェット・リーの役の重要度は完全互角(クレジットの表記も同格扱い)。完璧なバランスで2人の役を割り当てているところはファンとしてはまさに感涙ものだ。
内容はこういうもの。毎日ブルース・リー映画を観て、寝ても覚めてもカンフー映画のことしか頭にないカンフー・オタクのアメリカ人が主人公。テレビゲーム「バーチャファイター2」は強いけれど、実際に自分がカンフーができるわけではなく、学校の不良にいじめられてばかり。そんな彼が、ふと気が付いたらなぜか古代中国の世界にいた。言葉も通じないし、お家に帰りたいけれど、道中ジャッキー・チェン、ジェット・リーと出会うことで、如意棒を孫悟空に届ける使命感に目覚める。とまあ、とにかく夢のある内容。だって『オズの魔法使』と『ネバーエンディング・ストーリー』の世界をカンフー映画に置き換えてやってしまったのだから。
これは、英語作品の、あくまでアメリカ映画。アメリカ人の視点から見たカンフー映画だから、本場のそれとはちょっと違うけれど、カンフー映画の様々なイコンが登場して理屈抜きに面白い。ブルース・リーらカンフー・スターのイラストを大胆にあしらったタイトルバックのデザインがかっこよすぎ! いっそブルース・リーも3人目の出演者として加えていいくらい。やっぱりハリウッド映画が土台になってるから金のかけかたも桁違いだし、映像の美しさ、迫力ともにボリューム満点。ここ数年でも最も胸がすくゴージャスなカンフー映画になっている。
何と言ってもクライマックスはジャッキー・チェンとジェット・リーの対決シーン(公式サイトではどっちが強いか投票受付中)。2人が持ち前の得意技で戦うところが嬉しい。鶴拳、蟷螂拳、虎券など次から次へと応酬の連続。ジャッキーが『酔拳』、ジェット・リーが『少林寺』さながらのカンフーを繰り出したときには、マジで鳥肌ぶるぶる。ファンならずとも大興奮間違いなしだ。ハリウッドならではのCGやワイヤーを使ったトリッキーなデジタルアクションと、2人の香港映画としてのアナログカンフー。新しいものと古いものを見事に融合させている点が見事である。(2008/6/23)
チャリティ試写会の模様
7月9日(水)、有楽町にて本作のチャリティ試写会が開催され、ジャッキー・チェンとロブ・ミンコフ監督が登壇。グラビアアイドルでタレントの安田美沙子がチャイナドレス姿で応援にかけつけ、ジャッキーにエスコートされてステージに立った。安田が「かっこよくて見入った」と話すとジャッキーは「へへへ」と思わず照れ笑いし、会場の笑いを誘った。この日のチケットは即完売、興行収入137万8千円は全額四川大地震復興のために寄付される。ジャッキーは「皆さんへの感謝の気持ちが私のチャリティ活動の原動力となる」と話すと、この日の返事として、岩手・宮城内陸地震の寄付金を集めるため、自らデザインした特製ジャンパーと、映画で使用したひょうたんを7月20日から楽天のオークションにかけることを宣言。しかも落札者のためにまた日本に来て宛名つきのサインをすることまで約束した。(2008/7/9)
決起集会イベントの模様
去る6月21日、新橋にて、熱烈なカンフー映画ファンを集めての最速試写・決起集会が開催された。会場に集まったファンは、ジャッキー・チェン、ジェット・リーにまつわるレアアイテムを持ち寄り、互いに自慢しあった。サイン入りポスター、カンペンケース、ハンカチ、ツーショット写真、フィギュアなど数え切れないほどのレアアイテムが次々と披露されたが、不思議なことに、お互いにアイテムが誰一人とかぶることがなかった。あらためて、カンフー映画というものは、彼らのような熱心なファンに支えられきたんだなあと思わせるイベントであった。(2008/6/21)
ジャッキー・チェン『ドラゴン・キングダム』記者会見の模様はこちら
『ドラゴン・キングダム』は7月26日 新宿ピカデリーほか全国ロードショー
公式サイト http://dragon-kingdom.jp/