ケイト・ブランシェット

ケイト・ブランシェット

No.342 Cate Blanchett (1969-) Australian Actress

 今活躍中の女優では、極めて総合得点の高い女優だと思います。僕の中でも、今思い当たる最高の女優といったら、この人ですから。このコーナーでのリクエストも以前から何通もいただいていました。おまたせしました。

 先日、カンヌ映画祭で『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(08)のフォトコールとプレミアでオーディエンスの前に姿を現したケイト・ブランシェット(上写真)。その輝くような美しさに思わず見とれてしまいました。ドレスも素敵でしたし、この日初めて気づきましたが思ってたよりもグラマラスなんですよね。申し訳ないですけど他の女優さんがくすんで見えちゃうほどで、後光が差してる感じですよコレは。

 前々から演技力だけはピカイチだなとは思ってましたけど、美しさでもナンバー1なんじゃないんですかね。『バベル』(06)見たときもすごく綺麗だなあと思ったけど、普段からこんなに色白なんですね。毎日肌の手入れは欠かさないといいますが、これだけの美貌を保持していくわけですからそりゃそうでしょう。

 一般的な評価でいうと「知的」。まさにケイトのイメージはこれでした。僕の好きな映画で例えちゃって恐縮ですけど『ロード・オブ・ザ・リング』(01)では、色白だからかエルフの役を演じてましたけど、眼差しが凄い女優だと思いました。あんな目で見つめられたら魔法にかけらてしまいそうです。

 気品というか風情というか、そういう雰囲気のある女優さんなので、『エリザベス』(98)でエリザベス一世を演じてこれが出世作になりました。以来『ギフト』(00)、『ヴェロニカ・ゲリン』(03)など主演作多数。知的な役も怖い悪女役もどっちもできる名女優になりました。

 ケイト・ブランシェットといったら、なんだろうなあ、往年の大女優の風格みたいなものがあるなあなどと思っていたら、『アビエイター』(04)ではまさにキャサリン・ヘプバーンの役を射止めました。これが本物そっくり。お茶目で可愛かった。断然オススメ! 実はこの映画を見るまでこの女優のことはどうとも思ってなかったのですが、これを見て一瞬で好きになりましたよ。彼女は今最もハリウッド黄金期のスターに近い位置にいる女優だと思いました。同じ理由で『さらば、ベルリン』(06)も往年のフィルムノワール女優みたいでゾクゾクっと来たものです。

 『アイム・ノット・ゼア』(07)でボブ・ディラン(男)役でヴェネチア映画祭女優賞に輝いた彼女がいよいよ『インディ・ジョーンズ』ですからね。まさにインディの時代背景にピッタリだと思いませんか。(2008/5/19)

Pascal Le Segretain/2008 Getty Images